...」「おまけに澪(みお)に流されたら...
芥川龍之介 「海のほとり」
...それの留まりそうな澪標(みおつくし)もない...
泉鏡花 「海の使者」
...充ち満ちた構内に澪標(みおつくし)のごとく千鳥脚を押据えて憚(はば)からぬ高話...
泉鏡花 「婦系図」
...「妹に送る手紙」水野葉舟氏著(定価五拾銭)実業之日本社発行読み終つた時にこの手紙を受とるといふ単純な美しい処女のお澪(みお)さんを想つた...
伊藤野枝 「寄贈書籍紹介」
...その話を僕にした時ポロポロ涙を澪(こぼ)して島田の恩を一生忘れないと泣いていた...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...あの松林よりも澪(みお)の棒杭の方が高く見えますな...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...あるいは澪標(みおつくし)のごとく...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...これを源氏の「院より御気色あらむを」(澪標)などと云う用法とは見事に異ったものである...
中井正一 「言語は生きている」
......
中原中也 「山羊の歌」
...そのくせポトポト澪(こぼ)れるような艶(なまめ)かしさ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...叔父さんのように思っていました」「魚屋の伝吉は?」「…………」お澪は黙って真っ赤になってしまいました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「親分」飛込んで来たのは閑斎の娘のお澪でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「お澪さん、――お前この雪駄を知っているだろうな、――」平次は伝吉の後ろから雪駄を取出して、お澪の眼の前に突きつけます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ガラッ八の手はむずとお澪を押えるのを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...水車の翼に叩かれた水煙りが澪々と窓掛けに降りかゝつて...
牧野信一 「剥製」
...予はべか舟を沖へと進め三番の澪木(みおぎ)まで出た...
山本周五郎 「青べか日記」
...彼は五番の澪木(みおぎ)の沖で釣っていた...
山本周五郎 「青べか物語」
...……誰が」「通船楼のお使いが」澪(みお)つくし金子の勘定を払って清吉は使いに来た通船楼の男と...
吉川英治 「春の雁」
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