...――」それからラツプは滔々と僕のことを話しました...
芥川龍之介 「河童」
...例(いつも)の調子で現今政海の模様を滔々と説いて今にも内閣が代れば自分達が大臣になるやうな洞喝(ほら)を盛んに吹立てた...
内田魯庵 「犬物語」
...滔々と萱原の事に就いて話した...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...すぐ傍を滔々と流れてゐる谷川の白いうねりが見えて...
太宰治 「火の鳥」
...芸術と体育との関係を滔々と論じて聞かせました...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...滔々として漲りて勢猛く寄する水...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...さっそく立て板に水を流すごとく滔々と...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...世を挙げて滔々として外丹の道に走っていた時代に...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...日本の青年は滔々として堕落するにもかかわらず...
夏目漱石 「野分」
...他の作家をして片言隻句すら容易に纏めしむる餘裕を與へぬ先に如是閑君は滔々として常人の思も寄らぬ事を...
夏目漱石 「「額の男」を讀む」
...例の長廣舌で滔々としやべり始めた...
萩原朔太郎 「歳末に近き或る冬の日の日記」
...滔々とまくし立てたものだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...H教授は正面を向いて滔々と講義を続けてゐるので...
牧野信一 「妄想患者」
...西洋の学問が滔々として入り来り...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...其勢水の堤を破りて広野を湿すが如く浩々滔々として禁ずべからず...
山路愛山 「明治文学史」
...況(いわ)んや「風采即信用」という風俗の格言が滔々として世を蔽いつつあるに於てをやである...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...Q川はS川の支流の水を滔々と奪ひ出した...
横光利一 「静かなる羅列」
...ところで警官隊が来るまでには三十分しかないぞ! 足元の明るい内に尻尾を捲いて退却したらどうだい、アッハハハハ』彼はあらゆる言葉を尽して、滔々と毒付いた...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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