...日本ではめったに乞食を見受けず、また渡り者、浮浪人、無頼漢等がいないことは、田園の魅力を一層大にしている...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...漁船の雑夫(ざっぷ)として雇われた、男の渡り者も、どっとはいってきて、俺の存在など一向に誰の眼もひかなかった...
高見順 「いやな感じ」
...渡り者のくせで、子飼(こがい)から育てたピンの如くはあり得なかった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...誰が見ても渡り者の長脇差...
中里介山 「大菩薩峠」
...もとより渡り者のマドロス上りだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...渡り者のわたしなんぞが...
中里介山 「大菩薩峠」
...渡り者のケチな野郎でございます」「ははあ...
中里介山 「大菩薩峠」
...渡り者の老仲間も動くわけにはゆかない...
中里介山 「大菩薩峠」
...渡り者の老仲間(ろうちゅうげん)も...
中里介山 「大菩薩峠」
...この適当に要領の良い「渡り者」を...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...金づかひの荒い渡り者...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...仲間では評判のよくない渡り者で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...渡り者の大年増で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そして中国人はこの外来植物に対して適切な新命名の洋芋(洋とは海外から来た渡り者を意味する)あるいは荷蘭薯(オランダイモの意)などと称えていて...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...殊(こと)に妻子を曳(ひ)いた渡り者を見ると一層その思ひを深うした...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...」「渡り者といへば俺も渡り者だが……...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...なんと言つても渡り者が多いから...
三好十郎 「地熱」
...表に打ってある標札(しるし)をたしかめながら――実は海部代官所で所も内状も調べてきてはいるのだが――どこまでも不案内の渡り者らしく装って...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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