...――ちょいとこの間に書き添えるが...
芥川龍之介 「上海游記」
...吾れ知らず気(きえん)に風を添えるから...
伊藤左千夫 「浜菊」
...横文字の本は書名と語名とを書き添えることをわすれないように...
大杉栄 「獄中消息」
...常に理科の進歩発達をはかることに力を添えるというような人間が...
丘浅次郎 「民族の発展と理科」
...未亡人が言い添える...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...その涕泣に迫力を添えるには...
辰野隆 「感傷主義」
...一つの異風を添えるものは...
谷崎潤一郎 「細雪」
...為替(かわせ)や手形にデュープリケートの写しを添えるよりもいっそう手堅いやり方なのである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...ここで自分などが素人(しろうと)くさい蛇足(だそく)を添える必要はないであろう...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...その小さい手に持ち添えた数珠(じゅず)までが哀れを添える...
中里介山 「大菩薩峠」
...この景観に一層の妖気を添えるものは...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...この時の蟷螂君の表情がすこぶる興味を添える...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...お前からもよくお願いしておくれ」八五郎の叔母までが一生懸命口を添えるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これに豆腐の汁物を添えると味もよく合いますし...
村井弦斎 「食道楽」
...それに添える手紙を長く王命婦(おうみょうぶ)へ書いた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...これに煙管入(きせるいれ)を添えるのを通則とするに至った...
柳宗悦 「樺細工の道」
...三公の梅忠もどきの啖呵(たんか)に手を叩いて気勢を添える...
吉川英治 「醤油仏」
...女体の彫刻に神秘的な「暗さ」を添えるという結果を導き出した...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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