...そのザワ/\といふ淋しい音の外には...
石川啄木 「新しい歌の味ひ」
...ふっと淋しい影が感ぜられる...
太宰治 「パンドラの匣」
...淋しい森、あの陰に白い墓の表が侘しく夕暗に浮いてそそり立ち、今その中を落葉を踏んで静かに歩んで来るあの少年の姿であった...
橘外男 「逗子物語」
...北国でなくても淋しい屋敷町...
田中貢太郎 「葬式の行列」
...淋しい山奥にじっと隠れていらっしゃるのであろう...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...私にだけ層雲が来ない、何となく淋しい...
種田山頭火 「其中日記」
...淋しい田舎町を少し行き...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...その眼にはもう先刻の淋しい色はなくて...
豊島与志雄 「二つの途」
...神経を起しちゃいけない」「神経は起さなくっても淋しいんだから仕方がありません...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...恐ろしく淋しいところ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...別れ別れの淋しい日を送っているのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...モルドウを売られては淋しいと思いました...
林芙美子 「お父さん」
...ホラお汁粉一杯上ったよ! ホラも一ツ一杯上ったよ! お爺さんのトンキョウな有名な呼び声にも今の淋しい私には笑えなかった...
林芙美子 「新版 放浪記」
...なんて淋しいんだろう...
久生十蘭 「キャラコさん」
...しかしそれはずつと天上に近い上の方にあるので、太陽の光線は朝の間にほんのちよつと流れ込んで来るだけで、あとは一日中陰気な、物淋しい、薄暗い部屋だ...
北條民雄 「無題※[#ローマ数字2、1-13-22]」
......
三好達治 「朝菜集」
...見る人も聞く人もない淋しい...
夢野久作 「塵」
...彼等は淋しい崖の石の腰掛けの上に坐つてゐたが...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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