...次の間も書斎も二階である...
芥川龍之介 「続野人生計事」
...出口が次の間で、もう床の入りました座敷の襖(ふすま)は暗し、また雪と申すのが御存じの通り、当館切っての北国(ほっこく)で、廊下も、それは怪(け)しからず陰気だそうでござりますので、わしどもでも手さぐりでヒヤリとします...
泉鏡花 「怨霊借用」
...余が蹶起(けっき)して病床に行く時に妹君も次の間から出て来られた...
高浜虚子 「子規居士と余」
...囚人胤長さまを次の間より連れ出させ...
太宰治 「右大臣実朝」
...次の間を通って、ラネーフスカヤとガーエフが登場...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...松子さんの病室の次の間は囲炉裡(ゐろり)になつてゐて...
土田耕平 「身代り」
...次の間へ入ってしまった...
直木三十五 「南国太平記」
...お松は次の間に控えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...次の間に並んで居た親戚の方たちは...
中谷宇吉郎 「牧野伸顕伯の思い出」
...ところへ主人が次の間(ま)から茶と煙草盆(たばこぼん)を持って来た...
夏目漱石 「坑夫」
...次の間から響くと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...案山子(かかし)に魔が差したようなのを教えて居るくせに」母親のお槇は我慢のならぬ顔を次の間から覗かせるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...次の間へ小柄な女が消えて行つた...
林芙美子 「下町」
...是非死ぬとなりヤ遺言もしたいし辞世の一つも残さなけりヤ外聞が悪いし……ヤア何だか次の間に大勢よつて騒いで居るナ...
正岡子規 「墓」
...次の間の障子は所々濡(ぬ)らした指尖で穿たれた...
森鴎外 「細木香以」
...そして次の間(ま)から水屋のほうへ起って行ったらしいが...
吉川英治 「新書太閤記」
...次の間のまた次の一室では...
吉川英治 「新書太閤記」
...一度次の間に行つて...
若山牧水 「姉妹」
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