...そっと次の間を覗いて見た...
芥川龍之介 「上海游記」
...次の間には、早苗さんお気に入りの婆や、そのもう一つ手前の部屋には、東京から出張してきた明智小五郎が寝泊りをして、玄関わきには三人の書生、そのほか数人の男女の召使いたちが、早苗さんの部屋を遠巻にして、事あらばわれ一番に駈けつけんものと、手ぐすね引いて待ちかまえていた...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...二階には八畳に三畳の次の間と...
谷崎潤一郎 「細雪」
...○前記天下茶屋の梅見の宴の後約一箇月半を経た三月晦日(つごもり)の夜八つ半時頃すなわち午前三時々分に「佐助は春琴の苦吟(くぎん)する声に驚き眼覚めて次の間より馳(は)せ付(つ)け...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...夫人の睡りを破らないように静かに次の間へ来ると...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...母親は次の間の火鉢の傍で人の好さそうな顔をして...
近松秋江 「狂乱」
...次の間へ来た...
直木三十五 「南国太平記」
...次の間からは、玄白斎の振っている金鈴の音が、時々微かに洩れて来た...
直木三十五 「南国太平記」
...(二人とも眠っている)月丸は、それでも、足に、手に、心を配りつつ、自分の耳にでさえ、少しの音も聞えないくらいにして、次の間と、奥の間の境まで来た...
直木三十五 「南国太平記」
...茶でも飲んでから、ゆっくりとの」義観は、次の間へ、出て行った...
直木三十五 「南国太平記」
...床を下の次の間へうつす...
中勘助 「胆石」
...どうした」と次の間を向いて...
夏目漱石 「虞美人草」
...次の間へ引込めて了ひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ガラッ八はたまり兼ねて次の間へ避難しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...皆んな次の間へ追いやられました」内儀お染――薄墨大夫の説明はなか/\行届きます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...『はい』次の間の風呂先の釜に向っているお軽のうしろ姿を...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...与左衛門が次の間から差し出す物を...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...次の間からすッかり聞いて逃げたじゃないか」「あの人間の指は...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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