...ええのだろ――あたいをどうするつもりや?」「棄てる神があれば...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...焼いて棄てるにしては勿体(もったい)なし...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...焼いて棄てるは勿体ない...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...知つて居るが之を天なりとして棄てることが多い...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...『子を棄てる籔』は...
田山録弥 「自他の融合」
...あなたと私とはもしそんなことがあればあなたが私を棄てるんだもの...
近松秋江 「雪の日」
...何んのために棄てるか? 家のためでもない...
直木三十五 「南国太平記」
...私の習慣として、手紙は読んで了へば、大概棄てるし、殊に訃報は直ちに破くのであるが、此度も私は読み終るや破かうとしたが、ハツと思つて思ひとゞまり、薄墨色のインクで印刷された端書をもう一度マジ/\と見直した...
中原中也 「逝ける辻野君」
...書き更めたるが(百二枚)純粋さを失ないし感あるによってこれを破り棄てることにした...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...その誤つた考へを棄てるやうにと歎願したりしはじめた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...「さよなら――」とだけいひ棄てると慌てゝ踵を回らして後戻りした...
牧野信一 「ダイアナの馬」
...技巧を棄てるといふことが...
牧野信一 「浪曼的時評」
...」松岡は吸殻を噛んで棄てると...
室生犀星 「三階の家」
...取り棄てるより外に用いようはなかった...
室生犀星 「生涯の垣根」
...それには第一に小さな自我を棄てるがよい...
柳宗悦 「民藝四十年」
...そんなものは焼き棄てるのが当然でしょう」「いえ...
夢野久作 「暗黒公使」
...現在(いま)の活計(たつき)を棄てるわけにはゆかぬ」と答えた...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...ために道俗擾乱(じょうらん)し四民は業を棄てる...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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