...また嶮(けわ)しい梯子段(はしごだん)を転(ころ)げ落ちたようにも覚えている...
芥川龍之介 「馬の脚」
...同時に梯子段を踏む騒々しい響がして...
石川啄木 「雲は天才である」
...同時に梯子段を踏む騷々しい響がして...
石川啄木 「雲は天才である」
...そこへ梯子段をミシミシいわせて上って来た下宿の女将(おかみ)が頓狂な声を張りあげた...
海野十三 「科学者と夜店商人」
...彼は何か言われないうちにと努めて不愛そうな顔つきをして急いで梯子段を上った...
相馬泰三 「六月」
...母もその頃にはお隣のおばさんと同じやうに父と戯(たはむ)れながら梯子段を降りて来るやうな事をしてゐたのかも知れない...
永井荷風 「来訪者」
...やがて梯子段の上がミシリミシリと音を立てはじめる...
中里介山 「大菩薩峠」
...それをすり抜けて梯子段を半ばまで上ってしまったから...
中里介山 「大菩薩峠」
...作の方ではいったん起(た)って梯子段(はしごだん)の傍(そば)まで行って...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...「夜中に聲か物音がしなかつたのか」「私は梯子段の下に休んでをりますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...梯子段(はしごだん)を降りて行つた...
林芙美子 「浮雲」
...芝居裏のような歪んだ梯子段(はしごだん)をあがって...
林芙美子 「泣虫小僧」
...トントン梯子段を上って来る音がする...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...いずれまた明日(みょうにち)……それではお休み」ト挨拶(あいさつ)をして文三は座舗(ざしき)を立出(たちい)で梯子段(はしごだん)の下(もと)まで来ると...
二葉亭四迷 「浮雲」
...おかみさんは梯子段を下りて行つた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...梯子段の下で癖の二階の気配に耳をすますような恰好をしてから...
矢田津世子 「神楽坂」
...そこから機械体操の尻上りを応用して梯子段(はしごだん)の上に出て...
夢野久作 「クチマネ」
...睡(ね)むいのを我慢しながらモウ青白く夜の明けている狭い梯子段を伝い降りて...
夢野久作 「継子」
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