...桔梗色のドレスが似合うと言われた...
...ただ優しく、桔梗色に、可愛らしい山である...
石川欣一 「可愛い山」
...」お京は薄い桔梗色(ききょういろ)の襟を深く...
泉鏡花 「薄紅梅」
...濃(こ)い桔梗色(ききやういろ)の風呂敷包(ふろしきづつみ)を一(ひと)ツ持(も)つた...
泉鏡太郎 「艶書」
...澄みきった桔梗色の美しさ...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...桔梗色に澄み切ったままでもよいが...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...残るものは桔梗色の深い清澄さそのものである...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...まるで魔界の巨人の如き男體山の肩背の桔梗色に黄昏れてゆくその崇嚴な美に見惚れた時...
近松秋江 「箱根の山々」
...うち慄ふ薄暮の歌を歌ふ桔梗色の薬品瓶...
富永太郎 「鳥獣剥製所」
...前日、南洋を根城とする小説家安藤盛(あんどうさかん)酋長から、桔梗色の海と、青い島と、孔雀がそこら中を飛びつてゐるのと、五色の虹の空のことを聽いたばかりだつたので、――ニユージーランドではね、女もまるはだかの島があるのだつて、おふんどしは、女も木の葉だつて...
長谷川時雨 「夏の夜」
...その冷(つめ)たい桔梗色(ききょういろ)の底光(そこびか)りする空間を一人の天が翔(か)けているのを私は見ました...
宮沢賢治 「インドラの網」
...桔梗色(ききょういろ)の夕暗(ゆうやみ)の中です...
宮沢賢治 「蛙のゴム靴」
...葉は地中海の桔梗色(ききやういろ)と群青(ぐんじやう)とを盛り重ね...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...甲斐甲斐しくも穿きたるは希臘(ギリシヤ)風の草鞋(サンダル)……さて桔梗色や淡紅(とき)色の明るき衣(ころも)霧よりも軽(かろ)く膝を越えてつつましやかに靡けば...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...山に見る道士のころも春過ぎて猶目に紅し桃の花かと大連の港の上の草山(くさやま)に桔梗の色の初夏を嗅ぐ実際に山上から見る此日の空も海気も桔梗色をしてゐた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...桔梗色に光を帶びて輝く美しさ...
吉江喬松 「山岳美觀」
...やはり桔梗の桔梗色...
吉川英治 「折々の記」
...あけがたの桔梗色の空の下に幾ヵ所となく炎が立った...
吉川英治 「私本太平記」
...夏の日の空が桔梗色(ききょういろ)にたそがれてくるのと重なって...
吉川英治 「新書太閤記」
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