...明日になつては命が枯れるか鏡が碎けるか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...子供のようだ「さびしい心の人が枯れる」とうたっている子供がうたうには不思議な歌だ...
ウイリヤム・バトラ・イエーツ 松村みね子訳 「心のゆくところ(一幕)」
...この灰が触れると忽ち葉が枯れる...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...捨てりゃ、ネギでも、しおれて枯れる、ってさ...
太宰治 「グッド・バイ」
...それで堤防の竹が斯の如く枯れるばかりでなく...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...・茂るまゝにして枯れるまゝにして雑草みんないつしよに茸狩すると妹の白髪(妹の家にて)落葉ふか/″\と茸はしめやかにある・秋風のふく壁土のおちること十月廿五日故郷宮市は花御子祭にて賑ふならん...
種田山頭火 「其中日記」
...芋蔓が枯れる時には...
徳永直 「あまり者」
...重役共が、己のために、斉興を立てて――父の命が、何年あると思うか? それだけの間小康を得て、何になるか?――兄の仕事を、こわして、それで、兄の蒔いた種までが、枯れるとでも、考えているのか?)久光は、重役とか、上士とかの人々の、あせり方と、軽輩が、斉彬の死後、何一ついわず、何一つせず――そして、ひそかに、脱藩して、京師へ、江戸へ、行くのを見ていると(世の中も、ちがってきたが、お国風もちがってきた)と、感じない訳には、行かなかった...
直木三十五 「南国太平記」
...今日は枯れるかと思って...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...燕燕の母(かか)さん洒落母さんそろひの簪(かんざし)買つてやろ牛乳屋(ちちや)の表に遊んでた母さん燕は洒落母さんトマト畑雨降り雲はなぜ来ないトマト畑がみな枯れるトマト畑に太陽(おひさま)はじりりじりりと照らしてる雨降り雲はなぜ来ないトマト畑がみな枯れるトマト畑の百姓は赤いトマトを眺めてる...
野口雨情 「十五夜お月さん」
...とりかえてあげますわ」「この花の枯れるまでは...
火野葦平 「花と龍」
...しかしこの盛な蝉の声も実は草枯れる秋の季節の訪れを立証する外の何物でもないといふので...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...葉は花がすんだあとで出て春に枯れる...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...薹が成長して花が済むとその雄性のものは凋衰して枯れるが...
牧野富太郎 「植物記」
...温かさなくば、心は枯れる...
柳宗悦 「工藝の道」
...枯れるそばから新しく播いて...
横瀬夜雨 「五葉の松」
...枯れるが如く亡くなられる...
吉川英治 「江戸三国志」
...やがて、我々の肉体は衰え、感覚は枯れる...
渡辺温 「絵姿」
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