...寂しい春の松の内を甚(はなはだ)だらしなく消光してゐた...
芥川龍之介 「東京小品」
...松の内をかぎりとす...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...床(とこ)の花已(すで)に古びや松の内一月二十七日 「玉藻十句集(第十二回)」畦(あぜ)一つ飛び越え羽搏(はう)つ寒鴉凍鶴(いてづる)の首を伸(のば)して丈(たけ)高き一月二十七日 丸之内倶楽部俳句会...
高浜虚子 「五百五十句」
...元日 門松 萬歳 カルタ 松の内 紅梅 春雨 彼岸 春の山 猫の恋時鳥(ほととぎす)牡丹(ぼたん)清水 五月雨 富士詣(もうで)七夕 秋風 目白椎(しい)の実 秋の暮時雨(しぐれ)掛乞(かけごい)牡蠣(かき)枯尾花 鐘冴(さ)ゆるこう言ってもまだ諸君は...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...松の内は瀬戸内海に浮ぶわけであります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...思ひ積りて熟(つら/\)世の無常を感じたる小松の内大臣(ないふ)重盛卿...
高山樗牛 「瀧口入道」
...訊いて見ると松の内のことで操の「三番叟祝ひ」が人形を持つて町家を廻つてゐるのだと云ふ...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...松の内の賑合(にぎわい)を見物かた/″\東京に獅子舞(ししまい)に出かけたり...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...松の内と題する雑録を草して三田文学に寄す...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...松の内から藥箱を持込まれて以ての外の機嫌だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そこで、正月の松の内に、五、六人の友人と一隻のポンポン船で遠征し、寒さでみんなカゼを引いてしまった...
火野葦平 「ゲテ魚好き」
...松の内に、黒石家では、金五郎を養子に迎えるめでたい式が、一種、狂気じみた盛大さで、もよおされた...
火野葦平 「花と龍」
...松の内も過ぎて、東京から歸つて來た三番の野呂は、毎晩お米を相手に酒を飮んでゐたが、何時盜まれたのか財布の中の五圓札が一枚なくなつたと騷ぎ出した...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...だから現在の松の内を...
柳田國男 「歳棚に祭る神」
...赤い櫛の女遠いところの昼の三味線――松の内の町を流す女太夫の糸でもありましょうか...
吉川英治 「江戸三国志」
...松の内の城内は諸礼諸儀式の吉例ずくめで日ごと型どおりな繁忙で暮れている...
吉川英治 「江戸三国志」
...ことしの松の内は...
吉川英治 「折々の記」
...まだ松の内なので...
吉川英治 「新書太閤記」
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