...「天地一白の間に紅梅一朶の美觀を現出したるものは即ち我が新築の社屋なり...
石川啄木 「菊池君」
...丑之助の右の耳朶(みみたぼ)の...
石川啄木 「天鵞絨」
...耳朶の裏表を検めたり...
内田魯庵 「人相見」
...越前屋の主人の口から静かに吐き出す温かい息が軟(やわら)かに耳朶(みみたぶ)を撫(な)でるように触れるごとに...
近松秋江 「霜凍る宵」
...照りて萬朶の花霞花にも勝る身の粧あるは歸鳥の影呑みてゆふべ奇峯の夏の空海原遙か泛びては紛ふ白帆の影寒く...
土井晩翠 「天地有情」
...」「歯朶もいゝですよ...
徳田秋聲 「芭蕉と歯朶」
...小太郎の耳朶の赤くなったのに...
直木三十五 「南国太平記」
...「餘(よ)つ程(ぽど)待(ま)つてゝか爺(ぢい)は」おつぎは麁朶(そだ)を折(を)り足(た)しながらいつた...
長塚節 「土」
...夜半(やはん)に卯平(うへい)はのつそりと起(お)きて圍爐裏(ゐろり)に麁朶(そだ)を燻(く)べた...
長塚節 「土」
...幼少の折に聞きけることを思ひ出でゝ作れる歌朶の、あら垣や、外に立つ、すぐなる柿の木、植竹の、梢ゆれども、さやらぬや、垂れたる枝、梯もてど、届かぬ枝、其枝に、鹿吊りて、剥ぎたりと、老ぞいふ、其老が、皮はぎし、總角に、ありし時、抱かえし、肩白髪、櫓掛け、猪も打ちきと、いへりきと、老ぞいふ、すぐなる、澁柿の木、澁柿は、つねになれど、小林は、陸穗つくると、蕎麥まけど、荒もせず、あら垣や、朶がもと、たまたまも、鼬過ぐと、紅の、芥子散りぬ、箒草こぼれがなかへ、はらはらと、芥子散りぬ即景鬼怒川の堤の茨さくなべにかけりついばみ川雀啼く鬼怒川のかはらの雀かはすゞめ桑刈るうへに來飛びしき啼く六月短歌會雨過ぎば青葉がうれゆ湖に雫するらむ二荒山の上ゆゝしきや火口の跡をいめぐりて青葉深しちふ岩(いは)白根山藤棚はふぢの青葉のしげきより蚊の潛むらむいたき藪蚊ら梧桐の葉を打ち搖りて降る雨にそよろはひ渡る青蛙一つ葦村はいまだ繁らず榛の木の青葉がくれに葭剖(きり)の鳴く青草集六月廿八日常陸國平潟の港に到る、廿九日近傍の岡を歩く、畑がある、麥を燒いて居る、束へ火をつけるとめろ/\消えて穗先がぼろ/\落ちる、青い烟が所々に騰る、これは收納がはやいからするのだ相である、殻竿(からさを)にとゞと打つべき麥の穗を此の畑人は火に燒きてとる長濱の搗布(かちめ)燒く女は五月雨の雨間の岡に麥の穗を燒く穗をやきてさながら捨つる麥束に茨が花も青草も燒けぬ七月五日岩城の平の町赤井嶽に登る山上の寺へとまる、六日下山赤井嶽とざせる雲の深谷に相呼ぶらしき山鳥の聲七日、平の町より平潟の港へかへる途上磐城關田の濱を過ぎてこませ曳く船が帆掛けて浮く浦のいくりに立つは何を釣る人汐干潟磯のいくりに釣る人は波打ち來れば足揚(あげ)て避けつゝ平潟港即事松魚船入江につどひ檣に網(あみ)建て干せり帆を張るが如し九日午後になりて雨漸く收る、平潟に來てはじめて晴天なり天水のよりあひの外に雲收り拭へる海を來る松魚船白帆干す入江の磯に松魚船いま漕ぎかへる水夫の呼び聲きららかに磯の松魚の入日さしかゞやくなべに人立ち騷ぐ十日、干潟日和山群夕棲み枯らす松の上に白雲棚引く濱の高岡同關田の濱こゝにして青草の岡に隱ろひし夕日はてれり沖の白帆に波越せば巖に糸掛けて落つる水落ちもあへなくに復た越ゆる波十一日、此日も關田の濱へ行く松蔭に休らひ見れば暑き日は浪の膨れのうれにきらめく此日平潟より南へわたる長濱といふ所の斷崖の上に立ちて蟠る松の隙より見おろせば搖りよる波はなべて白泡枝交はす松が眞下は白波の泡噛む巖に釣る短人十二日、日立村へ行く、田越しに助川の濱の老松が見える松越えて濱の烏の來てあさる青田の畦に萱草赤し十三日、朝來微雨、衣ひきかゝげて出づ、平潟より洞門をくゞれば直ちに關田の濱なり日は見えてそぼふる雨に霧る濱の草に折り行く月見草の花雀等よ何を求むと鹽濱のしほ漉す朶の棚に啼くらむ松蔭の沙にさきつゞくみやこ草にほひさやけきほの明り雨松蔭は熊手の趾もこぼれ葉も皆うすじめりみやこ草さく十四日、磯原の濱を行く青田行く水はながれて磯原の濱晝顔の磯に消入りぬ平潟の入江の松魚船が幾十艘となく泊つて居るので陸へのぼつた水夫共が代るがはる船に向つて怒鳴る、深更になつてもやまぬからす等よ田螺のふたに懲りなくば蟹のはさみに嘴斷ちてやらむ十九日、歸郷の途次辻村にて木欒樹(むくろじ)の花散る蔭に引き据ゑし馬が打ち振る汗の鬣余が起臥する一室の檐に合歡の木が一株ある、花の美しいのは蕋である、ちゞれ毛のやうなのが三時頃には餘つ程延び出して葉の眠る頃にはさき切る、それ故賑かなのは夕暮である、蚊帳越しにあさ/\うれし一枝は廂のしたにそよぐ合歡の木柔かく茂り撓める合歡の木の枝に止りて羽を干す燕水掛けて青草燻ゆる蚊やり火のいぶせきさまに萎む合歡の葉赤糸の染分け房を髻華(うず)にす合歡の少女は常少女かも爽かに青帷子の袂ゆる合歡の處女の蔭の涼しさ合歡の木は夕粧ひの向かしきに何を面なみしをれて見ゆらむ戯れに禿頭の人におくるつや/\に少なき頭泣かむより糊つけ植ゑよ唐黍の毛をおもしろの髪は唐黍(たうきび)白髪の老い行く時に黒しといふもの唐黍の糊つけ髪に夕立の倚る樹もなくば翳せ肱笠七月廿五日、昨日より「フツカケ」といふ雨來る、降りては倏ちに晴れ、晴れては復た降りきたる暑き日の降り掛け雨は南瓜の花にたまりてこぼれざる程八月八日、立秋南瓜の茂りがなかに抜きいでし莠(はぐさ)そよぎて秋立ちぬらし九日、夜はじめてをきく垣に積む莠がなかのこほろぎは粟畑よりか引きても來つらむ十日、用ありていづ目をつけて草に棄てたる芋の葉の埃しめりて露おける朝假裝行列に加はりて予は小原女に扮す、小原女に代りて歌を作る白河の藁屋さびしき菜の花を我が手と伐りし花束ぞこれ菜の花に明け行く空の比枝山は見るにすがしも其山かづら白河のながれに浸でし花束を箕に盛り居ればつぐみ鳴くなりおもしろの春の小雨や花箕笠花はぬるれど我はぬれぬにあさごとに戸の邊に立ちて喚ぶ人を花賣われは女し思ほゆ浄土寺の松の花さびさびたれど石切る村の白河われは雜詠朝靄の多賀の城あとの丘の上の初穗のすゝき雨はれむとす(多賀城趾)明治四十年蕨君病むと聞きて睦岡の杉の茂山しげけれど冬にし病めば淋しくあるらし冬の日の障子あかるくさゝむ時蒿雀(あをじ)も來鳴けなぐさもるべし君が庭の庭木に植ゑしよそゞめのいやいつくしき丹の頬はや見む命あれば齢はながし網(あみ)繩の長き命をな憂ひ吾が背左千夫に寄す蒼雲を天のほがらに戴きて大き歌よまば生ける驗(しるし)あり大丈夫のおもひあがれる心ひらきはす花は空も掩む春の野にもえづる草を白銀の雨を降らして濕ほすは誰ぞ大丈夫は眠れる隙にあらなくに凝り滯る心は持たず春の光到らぬ闇に住みなばかくゞもる心蓋し持つべし大空は高く遙けく限りなくおほろかにして人に知れずけり雲雀の歌春の野に群るゝ神の子、黄金の毛を束ねたる、小さなる箒もて、手に/\立ち掃きしかば、緑しく麥の畑に、黄金の菜種の花は、眞四角に浮きてさき出ぬ...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...身の丈(たけ)に余る粗朶(そだ)の大束を...
夏目漱石 「虞美人草」
...やがて日永(ひなが)の窓に赤くなった耳朶(みみたぶ)のあたりを...
夏目漱石 「虞美人草」
...小さい耳朶(みゝたぶ)にゆれてゐる...
林芙美子 「浮雲」
...耳朶が千断(ちぎ)れそうで...
広津柳浪 「昇降場」
...おみなへし、へらしだ、われもかう、烏萩、こうや万年草、いちはつ、狐の行灯、烏瓜、ぶらぶら提灯花、孔雀歯朶、盗棒萩、犬虱、しほん、獅子舞ひ蓮華、猫柳……等々と、一見見渡したゞけで忽ち百種類も数へあげることが出来るのである...
牧野信一 「バラルダ物語」
...そこは耳朶(みみたぼ)じゃねえったら……アチチチ……コン畜生……」「ハハハハ...
夢野久作 「支那米の袋」
...文化の万朶(ばんだ)...
吉川英治 「新書太閤記」
...柴朶垣(しだがき)の外には...
吉川英治 「宮本武蔵」
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