...かたえの天是をしりて、飛車を出して、迎て天に昇りぬ...
高木敏雄 「比較神話学」
...女は默りこくつたまま涯(はてし)ない階段を昇りでもするやうに...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...立昇る土煙(けむ)りに...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...靜かに階子(はしご)段を踏んで二階へ昇りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今湯気の立昇つてゐる台の処で...
原民喜 「夏の花」
...それは外にはもう日が昇って...
モーリス・ルブラン Maurice Leblanc 婦人文化研究会訳 「探偵小説アルセーヌ・ルパン」
...されども紳士は一向心附かぬ容子(ようす)で、尚お彼方(あちら)を向いて鵠立(たたずん)でいたが、再三再四虚辞儀(からじぎ)をさしてから、漸くにムシャクシャと頬鬚(ほおひげ)の生弘(はえひろが)ッた気むずかしい貌を此方(こちら)へ振向けて、昇の貌を眺め、莞然(にっこり)ともせず帽子も被ッたままで唯鷹揚(おうよう)に点頭(てんとう)すると、昇は忽ち平身低頭、何事をか喃々(くどくど)と言いながら続けさまに二ツ三ツ礼拝した...
二葉亭四迷 「浮雲」
...モジ付く文三の光景(ようす)を視て昇は早くもそれと悟ッたか...
二葉亭四迷 「浮雲」
...なお上昇していると...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...炭焼小屋からは昼夜の分ちなく呑気な煙りが立ち昇つてゐた...
牧野信一 「山を越えて」
...精神的能力のこのやうな高昇は然るに教養の高い時代に属する...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...発展とは分極化を通じての高昇を意味する...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...圧迫する水の圧力を突き破って昇騰する気力である...
横光利一 「上海」
...真ッ赤な旭日(きょくじつ)が出陣の足なみを祝(ことほ)ぐようにさし昇っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...藤原氏の誰かが、昇官したとか、朝廷によろこびがあるとかすると、かならずこの“勧学院の歩み”を、そこの門に見るのが、例であった...
吉川英治 「平の将門」
...ささくれ立った床(ゆか)の裂け目から何だか奇怪な物凄いような煙りが立ち昇って来て...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...兩人(ふたり)の病人を殘して夫婦とも何處へ行つたのだらうと一度昇りかけた階子段(はしごだん)から降りて子供の寢てをる室(へや)を窺(のぞ)いて見ると...
若山牧水 「一家」
...さながら暴風雨の後の雲の樣に打ち亂れて立ち昇つてゐるのであつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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