...数知れず建っている白堊(はくあ)の別荘は...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...空中に幾万となく数知れず浮游していた蚊を...
池谷信三郎 「橋」
...植物の凍死するもの数知れず...
海野十三 「予報省告示」
...数知れずどつさりお集めになり...
太宰治 「右大臣実朝」
...奇(く)しき因縁(いんねん)に纏(まと)われた二人の師弟は夕靄(ゆうもや)の底に大ビルディングが数知れず屹立(きつりつ)する東洋一の工業都市を見下しながら...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...(なお高商其他で追放された左翼教授は数知れずあるが...
戸坂潤 「社会時評」
...その顔面には小さい絆創膏が数知れず貼ってある...
外村繁 「落日の光景」
...青木や柾木(まさき)のような植木の鉢が数知れず置並べてある...
永井荷風 「寺じまの記」
...その他数知れず演出した高田の芸品のうち何れも彼が絶倫非凡の芸風を示さぬものはないけれども...
中里介山 「生前身後の事」
...そのほか太鼓判(たいこばん)の一分が俵に詰めて数知れず...
中里介山 「大菩薩峠」
...そいつを数知れずこしらえて...
中里介山 「大菩薩峠」
...天下無二の宝が数知れず宝蔵の中に唸(うな)っているには相違ないが――貴殿御執心の永徳よりも...
中里介山 「大菩薩峠」
...「竹崎と植物園に行く 温室には珍しき草の花数知れず...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...さういふ例をわれわれはもう数知れず知つてゐる...
北條民雄 「続重病室日誌」
...日の光が数知れず枝をさしかわしている低い灌木(かんぼく)の隙間をようやくのことで潜り抜けながら...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...松駒連といったような大連から町内の臨時連まで数知れず...
山本笑月 「明治世相百話」
...今日までにこの上で数知れず処分されました死人の血とか...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...数知れず立ち並んでいるあの太い檜の木から...
和辻哲郎 「樹の根」
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