...他人の意を損ずるのが嫌ひであつた性質だし殊に母堂思ひなので相當苦痛であつたに違無からう...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...その御機嫌を損ずる気は毛頭(もうとう)なかったのである...
海野十三 「雷」
...別に名誉を損ずるものではないと...
オイレンベルク Herbert Eulenberg 森鴎外訳 「女の決闘」
...別に名誉を損ずるほどのことにならぬと聞いていた...
太宰治 「女の決闘」
...両国の親交を損ずることはあるまいと信じます...
林不忘 「安重根」
...伝は続けて曰く「けだし負傷は軽微(けいび)にして天稟(てんぴん)の美貌をほとんど損ずることなかりき...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...でもみな相当の面目を損ずることなくして流鏑馬を終りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...なまじ斟酌(しんしゃく)して射損ずるよりは...
中里介山 「大菩薩峠」
...味方を損ずるのも愚であると召捕りの方法を思案しているうちに...
中里介山 「大菩薩峠」
...かえって事を仕損ずる...
中里介山 「大菩薩峠」
...急(せ)いては事を仕損ずる...
夏目漱石 「虞美人草」
...我を益するにあらずして他人を損ずるにあり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...有志の面目をも損ずるなるべし...
福田英子 「妾の半生涯」
...縁語も場合によりては善けれど普通には縁語かけ合せなどあればそれがために歌の趣を損ずる者に候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...仕損ずるにおいては...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...事宜(じぎ)に随って他を損ずるも害と名づけず...
南方熊楠 「十二支考」
...世人鼠の来って家厨の飲食倉庫の器用を損ずるをこの神に祈る時...
南方熊楠 「十二支考」
...法王はその周囲にある他の諸侯方の御機嫌を損ずるような事でもいわれてはと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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