...裾の捌きが青疊に紅の波を打つて...
石川啄木 「菊池君」
...綺麗に捌(さば)いてやろうと思って...
泉鏡花 「婦系図」
...世上過ってこれを大岡捌(おおおかさば)きの中に編入しているのは...
江見水蔭 「備前天一坊」
...会社の在庫品が一つ捌(は)けましたので...
薄田泣菫 「茶話」
...大いにこれを広告的に廉価に売り捌こうと思った...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...それで編輯も売捌も本屋の手を借りずに一切三田文学会でやらうと云ふ話になつたのですが突然籾山書店が現れて万事私の云ふ通にすると云ふ約束をしてくれたのです...
永井壮吉 「出版屋惣まくり」
...さし当り捌口(はけくち)はないんだが見るとつい道楽がしたくなる奴さ...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...この桶屋さんの箍捌(たがさば)きのどこがそんなに気に入ったのか...
中里介山 「大菩薩峠」
...刻下の事件をありのままに見て常識で捌(さば)いて行くよりほかに思慮を廻(めぐ)らすのは能(あた)わざるよりもむしろ好まざるところである...
夏目漱石 「琴のそら音」
...その五万を捌いた年月は三十年にわたっている...
服部之総 「福沢諭吉」
...おれを捌くことだけはかんべんしてくれ...
久生十蘭 「魔都」
...この仕入れに損を蒙(こうむ)りかの売捌(うりさば)きに益を取り...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...容易に捌(さば)けぬと叫ぶようであった...
本庄陸男 「石狩川」
...だんだん社交になれた人づきよい捌けた声の調子と態度とをとり戻し...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...第四十二肥前(ひぜん)飯と申すのは鯛の身を白焼にして細かく捌(さば)きます...
村井弦斎 「食道楽」
...例の街頭で売り捌(さば)くことになっているのであった...
室生犀星 「幻影の都市」
...捌(さば)ききれなくてげっぷの出るほど向うからもちかけて来た...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...そのことだ」と程よく捌(さば)く者があって...
吉川英治 「宮本武蔵」
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