...この講堂の塔の電氣時計を振り仰ぐ...
太宰治 「逆行」
...この講堂の塔の電気時計を振り仰ぐ...
太宰治 「逆行」
...その声の主を振り仰ぐと...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...行者の顔を振り仰ぐと...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...腰が砕けてしもうたらしい」振り仰ぐ青い顔...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...自尊心に充ち満ちた顔を振り仰ぐのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...物悲しさうに平次の顏を振り仰ぐばかりでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...振り仰ぐと、抱き上げた方の半蔵が、掛け守袋(まもり)一つの逞(たくま)しい裸体になり、白木綿の腹巻の後ろ帯に、木刀を叩き込んで腰を切ろうとしているところでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...やはりあの女だ」平次が何やら思い当った様子で振り仰ぐと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...此處へ來て座敷牢の中の兄と話でもして居るのだらうよ」窓の下に立つて振り仰ぐと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...昨夜(ゆふべ)の騷ぎの時何處に居たんだ」「二階に居ました」振り仰ぐと二階と言つても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...血だらけの顔を振り仰ぐのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...振り仰ぐと、鉄格子で堅めた大窓の上の、空気抜の小窓が半分開いて、この硝子(ガラス)へチョークで、判官三郎と麗々しく四文字、ここから入りましたと言わぬばかりに認(したた)めてあります...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...どうかすると僕は彼のなかに潜む根かぎり明るい不思議な力を振り仰ぐやうな気持だつた...
原民喜 「火の子供」
...――振り仰ぐと、百合子は恰度仁王像の肩から灯りと一処に覗き出てゐた...
牧野信一 「南風譜」
...あれを見ろ」「えっ、な、なんだ?」急に、勘蔵にそういわれて、勘蔵の見ている方を、何気なく、振り仰ぐと、いま出て来た楽翁の隣の二階に、頬づえついて、窓から往来を見ている男がある...
吉川英治 「大岡越前」
...その声に振り仰ぐと...
吉川英治 「三国志」
...肩を打たれて振り仰ぐと...
吉川英治 「新書太閤記」
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