...一々挙げる遑(いとま)も無い程(ほど)であるが...
芥川龍之介 「リチヤアド・バアトン訳「一千一夜物語」に就いて」
...兄の場合には強いて挙げるならば三つの趣味とも娯楽ともつかないものを持っていました...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...トゥリローニーさんと私と先生とは船室へ降りて諸君の健康と幸運とを祝して杯を挙げることになり...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...わしはこれからまた一旗挙げるのだ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...一例を挙げると、私とナオミとはその頃しばしば兵隊将棋やトランプをして遊びましたが、本気でやれば私の方が勝てる訳だのに、成るべく彼女を勝たせるようにしてやったので、次第に彼女は「勝負事では自分の方がずっと強者だ」と思い上って、「さあ、譲治さん、一つ捻(ひね)ってあげるから入(い)らッしゃいよ」などと、すっかり私を見縊(みくび)った態度で挑んで来ます...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...今この種類にぞくす重な範疇論を挙げるならばその数は非常に多いであろう*...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...この昌平学校へ段々入って来た寮生でその後世間に知られている人を少しばかり挙げると前にもいったが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...九段坂下(くだんざかした)の牛(うし)ヶ淵(ふち)等古来人の称美する場所の名を挙げるに留(とど)めて置く...
永井荷風 「日和下駄」
...まず光圀を槍玉に挙げる...
中里介山 「大菩薩峠」
...本当に生きた姿で出現した異常な事件を挙げるべきであろう...
中谷宇吉郎 「イグアノドンの唄」
...犯人(ほし)を挙げる口がありませんか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...結婚式を挙げる前に...
野村胡堂 「身代りの花嫁」
...「昔し昔しナポレオンの乱にオランダ国の運命は断絶して本国は申するに及ばずインド地方まで悉(ことごと)く取られてしまって国旗を挙げる場所がなくなった所が世界中纔(わず)かに一箇処を残したソレは即ち日本長崎の出島である...
服部之総 「福沢諭吉」
...盛大な結婚式を挙げるから――冗談でなしに...
牧野信一 「小川の流れ」
...ここに二つの例を挙げる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これよりもむしろ郷土風なものとしては由利(ゆり)郡亀田町の薇織(ぜんまいおり)を挙げるべきではないでしょうか...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...極端な例を一つ挙げるならば...
柳田国男 「海上の道」
...持明院統より挙げるのが御順序である...
吉川英治 「私本太平記」
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