...鍵(かぎ)の手に大根畑(だいこんばたけ)を走り抜ける...
芥川龍之介 「温泉だより」
...竹藪の側を駈け抜けると...
芥川龍之介 「トロッコ」
...もう一度庭を向うへ抜けると...
芥川龍之介 「保吉の手帳から」
...俺は実は身体のすくむような戦慄が身体を奔(はし)り抜けるのを感じたのだ...
梅崎春生 「蜆」
...爆弾は水中へどぼんと通り抜ける...
海野十三 「不沈軍艦の見本」
...だから途中からこの有料道路(ペイ・ロード)へ乗り込んで走り抜ける訳にも行かなければ...
大阪圭吉 「白妖」
...堤外地の竹藪で太竹のたやすく抜けるのを試みた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...胡桃の栓がすぽりと抜けると...
薄田泣菫 「茶話」
...さりとて損はせぬようにうまく切り抜けることを学んでいる...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...眼から鼻に抜けるほどの才智を持った男であります...
太宰治 「女の決闘」
...その借金は永久に抜けることがなくって...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...固(もと)より産婆の腕で切り抜けるよりほかにしようのないもので...
夏目漱石 「門」
...髪の毛が抜けると云うけれど...
林芙美子 「新版 放浪記」
...路地を抜けると、食物の匂いのする商店が肩を擦り合うようにして並んでいる...
林芙美子 「泣虫小僧」
...その時頃からお関の今だに強く成ろうとも抜ける事のない病的な嫉妬心が萌え出して来て居たのである...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...あの辺を旨く通り抜ける事が出来たら...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...嬉野(うれしの)を抜ける山道づたいに辛苦艱難をして長崎に這入ると...
夢野久作 「名娼満月」
...植木商会のひろい庭園を抜けると...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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