...長い抜き身を振りまわしていた...
芥川龍之介 「奇怪な再会」
...抜き身をもってはいって来た強盗ででもあるかのようであった...
岩野泡鳴 「耽溺」
...抜き身の槍を立て...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...アンジョーラは若いスパルタ人が抜き身の剣を陰惨な鬼神エピドタスにささげるような態度で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...霰弾(さんだん)と抜き身のサーベルとが近づいてくるのを見る...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この拍子に応じて三十人の抜き身がぴかぴかと光るのだが...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...その人間がまた切れる抜き身を自分と同じように振(ふ)り舞(ま)わすのだから...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...抜き身の動くのは自由自在だが...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...二人は抜き身の剣を逆手に持っていた...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...新之助から借りて来た二本の日本刀を抜き身にして...
火野葦平 「花と龍」
...抜き身の長い日本刀を...
火野葦平 「花と龍」
...抜き身の若侍が四人...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...こうしてまいれば――」抜き身の刀を提げて...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...唯(たゞ)一度或る夜のこと父が抜き身を提げて俥夫等のあばれこむのを待ち受けたことがあつた...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...その作り方は小鯵の皮および骨を抜き身だけを摺鉢へ入れて能く摺砕きその中へうどん粉を入れて能く摺り混ぜなおまた味淋と塩とを適宜に入れて味を付け別に昆布または鰹節にて煮汁を作り塩醤油にて淡く味を付け前の摺身を好(よ)きほどに丸めてその中へ入れ煮上りたる時を度合として椀へ盛り青味を添えて食すべし...
村井弦斎 「食道楽」
...「抜き身のままのほうがいい...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...短刀を抜き身のまま反故紙に巻いて...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...抜き身をさげたような待機の心構えも自然と出てくるのだった...
横光利一 「旅愁」
便利!手書き漢字入力検索