...折悪しく吹き捲(ま)くって来た一陣の烈風に...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...折悪しくノートを持っていなかったので...
石川欣一 「比島投降記」
...折悪しく急に風がかわって...
海野十三 「雪魔」
...その瓶は折悪しく階下の実験室においてありましたので...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「入院患者」
...いつでも折悪しく用事があって――どうも...
夏目漱石 「野分」
...折悪しく鍋銭はありませんが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...折悪しく目を覚して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...折悪しくその日は昼過ぎから大夕立...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼はひよつと誰か信心深い貴族でも来あはせて一杯振舞つて呉れるまで、じつと酒場で待つてゐようかとも思つたが、折悪しく、申しあはせたやうに貴族といふ貴族がみんな我が家に居残つて、堅気な基督教徒らしく、てんでの家族といつしよに蜜飯(クチャ)を食つてゐた訳だ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...兄嫁は折悪しく留守で...
柳田国男 「故郷七十年」
...折悪しく甲之助が熱をだした...
山本周五郎 「めおと蝶」
...折悪しくその第七番目の鰐口(わにぐち)に刺さっていた鉄棒(ピン)が...
夢野久作 「斜坑」
...また折悪しくクシ――ンと出る嚏(くしゃみ)を横へ飛ばしてしまう...
吉川英治 「江戸三国志」
...折悪しく、その時に限って、こんがらとせいたかも居合せなかったので、どう極りをつけてよいか全く当惑していた...
吉川英治 「剣難女難」
...その夜も、折悪しく、彼女の良人は夜更けてから、微酔をおびて帰って来た...
吉川英治 「三国志」
...すると折悪しくそこへ雍が訪ねてきた...
吉川英治 「三国志」
...それと折悪しく宵にここへ来あわせた俵一八郎と万吉の話し声...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...今折悪しく仙台の方へ行っている事などを...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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