...着物も垢じみて折り目のなくなった紺(こん)の単衣(ひとえ)で...
有島武郎 「卑怯者」
...それを開くと折り目のところに小さな歯のやうなものがころがつてゐた...
有島武郎 「骨」
...リーダーの頁に折り目をつけて本を閉じると...
海野十三 「深夜の市長」
...折り目の正しい上等の背広服と...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...外衣(トーガ)の折り目を付けさせたり...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...折り目から切れて行きそうな地のしっかりした八反の袷(あわせ)のうえに...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...その襟巻を行儀よく二つ折りにした折り目に他方の端をさし込んだその端がしわ一つなくきちんとそろって結び文の端のように...
寺田寅彦 「俳諧瑣談」
...折り目の崩(くず)れぬ新聞が置いてあった...
徳田秋声 「新世帯」
...よろず折り目正しき風(ふう)なりしが...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...そしてまた敷布に折り目をつけ初めた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...爪(つめ)で折り目をつけていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...自分のズボンの膝(ひざ)の折り目とコゼットの長衣の広さとを交じえさせ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ひだや折り目がいっぱいついている...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...これらの点線は折り目です...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...くたびれた衣服の折り目と縫い目のはしはしに...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...もう折り目のところがもじゃもじゃになっているのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「墓地へゆく道」
...宮のお見つけになった右近は服地に折り目をつけるために身をかがめながら...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その間に懐中から取り出した一枚の四半頁大の号外の折り目を丁寧に拡げ終った女は...
夢野久作 「暗黒公使」
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