...扨この誇大狂と云ふ病気は瘋癲病院に入つて居る金箔附の狂気に限ることであらうか...
丘浅次郎 「人類の誇大狂」
...扨それだけの人数を一室に集めて教へるには...
丘浅次郎 「理科教育の根底」
...『扨も笑止の事も有るものかな...
高山樗牛 「瀧口入道」
...扨(さて)、右の「安積源太夫聞書」と云う一書こそ此の物語の根幹を成すのであるが、正直のところ、私は此の書が果して信ずるに足るものであるか、或は後世好事家(こうずか)の偽作であるかを詳(つまびら)かにしない...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...扨ていろ/\御無理を申して御煩せしてからもう三年に近くなります...
中里介山 「生前身後の事」
...扨、芸術家は名辞以前の世界に呼吸してゐればよいとして、「生活」は絶えず彼に向つて「怠け者」よといふ声を放つと考へることが出来るが、その声が耳に入らない程名辞以前の世界で彼独特の心的作業が営まれつつあるその濃度に比例してやがて生ずる作品は客観的存在物たるを得る...
中原中也 「芸術論覚え書」
...扨私は、明治以来詩人がゐなかつたといふのでは断じてない...
中原中也 「詩と其の伝統」
...扨((さて))詩人奴(め)が云ふことに...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...が扨(さて)、中日の十四日の勘定前だから、小遣銭が、迚(とて)も逼迫(ひっぱく)で、活動へも行かれぬ...
羽志主水 「越後獅子」
...扨てペンクラブの会が十五日に広島で行はれますので...
原民喜 「書簡」
...人に接して用談は扨置き...
福沢諭吉 「女大学評論」
...英艦に投ずそれは扨(さて)置き茲(ここ)に薩摩の船を二艘此方(こちら)に引張(ひっぱっ)て来ると云う時に...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...扨て此人情は世界普通で...
福澤諭吉 「明治三十一年三月十二日三田演説會に於ける演説」
...扨其島伯州會見郡濱野曰三柳村より隱岐の後島え三十五六里あり...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...扨此のハリダースが定に入らんとするに當つては先づ自ら幾日間定に入ると云ふことを極める...
松本文三郎 「印度の聖人」
...扨是れ漸く七歳のメルリンの告げたところと云ふたので...
南方熊楠 「人柱の話」
...扨て自分を腰かけさせた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...扨其夫其親の意を迎へ(中略)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??