...手触りで、ピストルでないことが分った...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...さうした蒲団の厚ぽつたいやうな手触りに...
鈴木三重吉 「桑の実」
...その親しみのある手触りがいくぶん私を勇気づけてくれた...
アンブローズ・ビアス Ambrose Bierce 妹尾韶夫訳 「マカーガー峽谷の秘密」
...昭和三・八美の監禁に手渡す者納税告知書の赤い手触りが袂(たもと)にある...
高村光太郎 「智恵子抄」
...手触りの工合が柔かで...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...手触りの滑(なめ)らかな葉子には諧謔(かいぎゃく)まじりに好意ある言葉を投げかけないわけに行かなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...細かい面倒を見てくれる若い葉子の軟(やわ)らかい手触りは...
徳田秋声 「仮装人物」
...袋の手触り、米にせよ、野菜にせよ、そのなにか新鮮な手触りが、書物などとは別な快感を与えてくれた...
豊島与志雄 「波多野邸」
...木の色合がくすんで手触りの柔いこと...
中勘助 「銀の匙」
...蒲団のやうな手触りがするかと思はれる柔らかい水の上に...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...その金属の冷たい手触りを喜びながら...
中島敦 「プウルの傍で」
...得体の知れない手触りですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...極めて手触りがあらくゴツゴツしてゐる...
萩原朔太郎 「小説家の俳句」
...メモの書かれた名刺と手触りが違うのも...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...日毎の樽野の手触りで公園の運動器具のやうに不自然な艶を帯びてゐた...
牧野信一 「籔のほとり」
...さう云へばあの掌の上に手触り重たい二銭銅貨を見なくなつて...
正岡容 「大正東京錦絵」
...――そしてその手触りが...
山本周五郎 「お美津簪」
...しなやかで弾力のある背中の手触り...
山本周五郎 「へちまの木」
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