...我知らずにやにや笑ひ出した...
芥川龍之介 「あばばばば」
...其或者は友人若しくは友人の妻として我知らず深くなり行く親しみに前世の因果の怪しく現在に働きかけて居ることを覺つて身慄ひする...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...何の情愛がある?智惠子は我知らず氣が進んだ...
石川啄木 「鳥影」
...我知らずその音色に聴入(ききい)る程であった...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...彼女は我知らず涙ぐんでいた...
豊島与志雄 「操守」
...彼は我知らず彼女の家の前まで来ていたのであった...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...我知らず声がはずむ...
中里介山 「大菩薩峠」
...津田は我知らずこの小(ちい)さい眼から出る光に牽(ひ)きつけられる事があった...
夏目漱石 「明暗」
...我知らず騷ぎ立ててしまつたうしろめたさを胡魔化(ごまか)さうとして...
南部修太郎 「猫又先生」
...我知らず心を華やかな...
二葉亭四迷 「浮雲」
...私は我知らず耳を側立(そばだ)てているのだった...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...「大丈夫? もつ?」そう云いながらサヨも我知らず人気ない街を疾走している自動車の中で草履の爪先に力をこめた...
「朝の風」
...空想に浮ぶ沼津の風光の美しさに我知らず恍惚(うっとり)したように呟いた...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...将(まさ)にふきこぼれようとするところで瓦斯を消す迄の我知らず固唾をのんでいる間の心持...
「海流」
...男が来たと知ると我知らず手をあげて髪をなおすしぐさの...
宮本百合子 「気むずかしやの見物」
...そういう形での言葉の響をきくことでさがしたということ(我知らず)のうちには...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...僕は我知らず大声で唄つたり別荘の周囲を子供の様に馳け廻つたりした...
村山槐多 「殺人行者」
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