...先刻から手持ちぶさたそうにただ立って成り行きを見ていた五十川女史は思いきって近寄って来て...
有島武郎 「或る女」
...身体から離れた霊魂の存在を信ずるのはかかる成り行きの結果である...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...また場合によって死にたくなったら自殺してもかまわぬし……万事その場の成り行きに任せるつもりなのであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...夫はその度毎(たびごと)にハラハラしながら成り行きを見ていましたけれど...
谷崎潤一郎 「途上」
...」「成り行きに任せると仰言いますの...
豊島与志雄 「怒りの虫」
...あとは成り行き次第だ...
豊島与志雄 「復讐」
...これは当然の成り行きであって...
平林初之輔 「日本の近代的探偵小説」
...かくなった娘の成り行きや...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...成り行きを見ていれば...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...幼子のネリーは成り行きを静かに眺めていたが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...もし成り行きを聞いていたら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...ことの成り行きを仔細(しさい)に書き送って甚助に持たせてやった書状に対し...
本庄陸男 「石狩川」
...もはや成り行きに委(まか)せるよりほかはなかった...
本庄陸男 「白い壁」
...死んだ後の成り行きを發見しといて呉れたら...
正宗白鳥 「假面」
...神社合祀が容易ならぬ成り行きを来すべきは当時熊楠が繰り返し予言したところなるに...
南方熊楠 「十二支考」
...どうも成り行きが思わしくありません...
宮本百合子 「キュリー夫人」
...乳母(めのと)がどうかして自分に人並みの幸福を得させたいとあせっていたかしれぬのにあの成り行きを見て...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...やむを得ない成り行きと納得し...
吉川英治 「新書太閤記」
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