...心に懸かるはアヌンチヤタが同乘(あひのり)したる男の上なり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...半纏着にまた凭れ懸かるようになって...
泉鏡花 「婦系図」
...そこをわたるそよ風だわたしの手のひらのくぼみにはそこの水とそこの砂があるそのいちばん深いかくれがはわたしの想いのうちに高く懸かる...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...心に懸かるは只少將が身の上...
高山樗牛 「瀧口入道」
...なかなか時間が懸かるので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...今度こそはと見込みをつけて懸かる仕事がみんな外れてしまうものだから...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...空の大海星のさと緑をこらすたゞなかに懸かる微塵の影ひとつ見る/\湧きて幾千里あらしを孕み風を帶び光を掩ふてかけり行く...
土井晩翠 「天地有情」
...今から降り懸かる最悪の運命から救えるかもしれない...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「自転車乗りの影」
...災いは毎回差出人の移動距離に応じた時間の経過後に降り懸かる...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「橙の種五粒」
...自分自身がこの法文に引っ懸かることを告白しそうな...
戸坂潤 「社会時評」
...半月樹頭に懸かる...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...それを基礎から打ち崩して懸かるのは大変な難事業だし...
夏目漱石 「それから」
...その当初自分で用いなかったというその一点に懸かる...
久生十蘭 「魔都」
...六寸となって跳び懸かるその頭を拗(ひし)げば死すとある...
南方熊楠 「十二支考」
...でも只今お目に懸かることの出来ましたのは嬉しゅうございますわ...
モルナール・フェレンツ Molnar Ferenc 森鴎外訳 「辻馬車」
...只主人の清閑を妨げるのでは無いかと云ふ事丈が気に懸かる...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...どうしてお心に懸かるのであるか」「今も...
吉川英治 「黒田如水」
...喰って懸かるだけのものとしてしか聞えなかった...
吉川英治 「平の将門」
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