...始(はじめ)て懶(ものう)い睚(まぶた)をあげて...
芥川龍之介 「蜜柑」
...筋肉にこびりついた懶(ものう)い疲労にがっかりして...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...蟻には人間のやうな懶惰者(なまくらもの)がゐないだけに...
薄田泣菫 「茶話」
...白い鴎が懶げに舞う...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...何をするのも懶(ものう)くつまらない...
寺田寅彦 「やもり物語」
...然し彼の心の中には懶い倦怠と...
豊島与志雄 「囚われ」
...昼飯の支度をするのも懶(ものう)い...
中勘助 「島守」
...懶(ものう)く怡(たの)しく何の悔も無く...
中島敦 「環礁」
...障子の外では庭で傭人が陸稲を扱きはじめたと見えてぼり/\と懶相な音が聞える...
長塚節 「隣室の客」
...」何(なに)をするのも懶(ものう)いやうな身体を起して...
平出修 「夜烏」
...その学者は決して懶惰(らんだ)無為(むい)に日月(じつげつ)を消する者に非ず...
福沢諭吉 「学問の独立」
...彼らをその有害な懶惰(らんだ)から脱却せしめ得るあらゆる企図に対して...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...彼の茶山に疎懶(そらん)を怪まれたのも...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...懶(だる)い体を机の前まで運んだ...
森鴎外 「金貨」
...懶惰(らんだ)の暇(いとま)はない...
柳宗悦 「工藝の道」
...低き賃銀、薄き利潤、倹素な衣食に甘んじつつ過度の勤労に服する支那人に対して、一般に生活の向上した日本人が競争し得ないのは明かな事実ながら、猶併し予等は殖民地の邦人気質が概して下級労働を嫌忌し、懶惰、尊大、贅沢、虚栄の中に不当の利潤を求めて其日を送る風のあるのを否み難い...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...いよいよ気懶(けだる)げに振って答えた...
吉川英治 「黒田如水」
...だんだん変ってくる自分の老懶(ろうらん)や横着さにも気づかれる...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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