「慾」の意味
強い欲望
小説での「慾」の使い方
...疾(はや)く快(よ)うなろうと思いなさる慾(よく)で...
泉鏡花 「婦系図」
...買うんだもの」「ほんとに君は慾張りで身勝手のくせに蒙昧(もうまい)な男だなあ...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...腹が減ってくると、食慾が起り、牛肉のスキ焼が喰(た)べたいとか天丼をムシャムシャやりたいとか興奮してくる...
海野十三 「キド効果」
...慾の皮のつっぱった連中がわんさわんさとおしかけて...
海野十三 「透明猫」
...「生殖と、性慾満足と、性慾享楽……...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...情慾の滓を洗い去ったかのようだった...
豊島与志雄 「春盲」
...死体の印象と食慾とは反比例するものだった...
豊島与志雄 「轢死人」
...死の意慾などというものが...
豊島与志雄 「別れの辞」
...そが郷国(きょうこく)フランドルの古画に現はれたる生活慾の横溢(おういつ)を称美したる一章あり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...享楽の対象を直接の性的慾求に置くのではなく...
萩原朔太郎 「老年と人生」
...今(いま)の身(み)の上(うへ)には憎(にく)くし剛慾(がうよく)もの事情(じじやう)あくまで知(し)りぬきながら知(し)らず顏(がほ)の烟草(たばこ)ふか/\身(み)に過(あやま)りあればこそ疊(たゝみ)に額(ひたひ)ほり埋(うづ)めて歎願(たんぐわん)も吹出(ふきい)だす烟(けむり)の輪(わ)と消(け)して...
樋口一葉 「別れ霜」
...やはり情慾の道にかけましては...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...節子は暑さのためにすっかり食慾を失い...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...「意慾――といふのはどうだらう...
牧野信一 「海路」
...胸をときめかせながら慾深な希望を模索しはじめてゐたのである...
牧野信一 「くもり日つゞき」
...情慾の力強さ、其の持つ歓びと怖れと悲しみの錯綜した経験などは、其に実際当って見なければ、其がどれ程まで霊と密接なものであり、畏るべきものであるかと云うことは分るまい...
宮本百合子 「黄銅時代の為」
...彼女は男の物慾を試すやうな強い眼色をあらはして言つた...
室生犀星 「はるあはれ」
...悪辣な貪慾家としては有名な者だったから...
吉川英治 「三国志」
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