...その後は時々眩暈(めまい)を感ずるようになった...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...その繩が自分の身のまはりに段々蛇の樣に纒つて來るのを感ずると...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...自分の方からも恋を感ずるようになったのはいつ頃からか分らないが...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...随分不愉快に感ずるだらうと思ふと...
徳田秋聲 「ある夜」
...「寒さを感ずる時...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...昭和四年の秋感ずるところがあって...
永井荷風 「十六、七のころ」
...「生きるとは欲望を感ずることだ...
中島敦 「光と風と夢」
...子供は感ずる、ゆるやかな愛撫につれて、絶え間なく泣きたい気持が絶え間なく消長するのを...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...幾分か壮と感ずるでしょう...
夏目漱石 「創作家の態度」
...両者の差違を趣味あるようにも感ずる...
夏目漱石 「倫敦消息」
...蕪村はこの悲哀を感ずることで...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...ここにも芸術と科学と何か内存的に関係があることを暗示するようにわれらは感ずる...
三上義夫 「芸術と数学及び科学」
...然らば我我は常に屍体を研究対象の物体とのみ考えて如何なる時にも妖異を感ずる事はないか...
森於菟 「屍体異変」
...またこすりたるために目にかゆみを感ずるやまず星占いの本を繙(ひもと)きてのち目薬を求む...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その軽い動きと姿の中に感ずる事が出来た...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...自責を感ずるの余り昂奮(こうふん)して物もいわない運転手は...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...中田にはもう腹立たしさを感ずる前に(どうでもなれ)という棄鉢(すてばち)な気持が発生(わい)て来た――その中には...
蘭郁二郎 「自殺」
...それに反して歌を求むる心のうちには多少とも確に自分自身といふものに氣づいてゐる心が動いてゐるのを感ずる...
若山牧水 「樹木とその葉」
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