...今にもあの電鈴の愉快な音が...
芥川龍之介 「窓」
...愉しい記憶として彼に残っている...
梅崎春生 「狂い凧」
...狂女の肉体を愉(たの)しむ為に東海岸に逃げることをせず...
梅崎春生 「日の果て」
...「ほほほ、房枝さんをおこらせた探偵さん、くいつきそうな顔していますね」ニーナは、どこで知ったか、そういって、愉快げに笑った...
海野十三 「爆薬の花籠」
...からっ風が強くて不愉快だ...
太宰治 「正義と微笑」
...実に愉快そうに笑った...
太宰治 「令嬢アユ」
...こんなところで天幕(テント)生活をしたらさぞ愉快であろうといったら...
寺田寅彦 「浅間山麓より」
...上あごの硬口蓋(こうこうがい)前半をぴったりふたをしてしまった心持ちはなんとも言えない不愉快なものである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...愉快さうに毬投(まりなげ)をやつてゐるのが彼女には不思議にも羨(うらや)ましくも思はれた...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...或一種の愉快が御座います...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...伊太夫は、陰密の間に、その悩みに虐(しいた)げられて来ましたが、それと共に、この悩みは悩みではない、自分は持てるが故(ゆえ)に長者であり、他の羨望(せんぼう)の的となっている強味の点ばかりが自分を刺戟していて、未(いま)だ曾(かつ)て自らその持てる物のために悩まされているのだとも、虐げられているのだとも信じたくはないのですが、事実上、自分の持てるものが、自分とその家族に、解放も与えず、愉悦も恵まず、平和も安心も来たさないで、かえってその重荷が年毎に加わって行く、その圧力だけは感じないわけにゆきません...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分は秋に入ると生れ変ったように愉快な気分を時々感じ得た...
夏目漱石 「行人」
...おれはあまり愉快じゃ...
久生十蘭 「蝶の絵」
...実に愉快だなあと感じ始めました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...懷疑の裡に仕事をすることの愉しさ...
堀辰雄 「Ombra di Venezia」
...愉快だらうな! こんな静かな秋の夜に...
牧野信一 「極夜の記」
...僕こんな愉快な旅はしたことない...
宮沢賢治 「〔「銀河鉄道の夜」初期形一〕」
...実践しようっていうんだから愉快だ」「見ようによっては...
吉川英治 「親鸞」
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