...一旦(いったん)心に印(いん)せられた惰弱の風(ふう)と共に永久に消ゆるの時がなかろう...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...即ちパリの遊人等の惰弱なお上品に対して...
大杉栄 「新しき世界の為めの新しき芸術」
...非常に惰弱になって巧言令色である...
太宰治 「虚構の春」
...いったい政秀は父の政高に輪をかけた惰弱悠長(ゆうちょう)な性質で...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...どういう訳(わけ)か人の道を忘れた放蕩惰弱(ほうとうだじゃく)なものの厭(いとわ)しい身の末が入相(いりあい)の鐘に散る花かとばかり美しく思われて...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...主人が惰弱(だじゃく)で...
中里介山 「大菩薩峠」
...惰弱(だじゃく)な...
中里介山 「大菩薩峠」
...あらゆる華奢惰弱の風を奨励した時から...
中里介山 「大菩薩峠」
...惰弱で不可(いか)ん...
夏目漱石 「それから」
...どうも職業のない人間は、惰弱で不可ん...
夏目漱石 「それから」
...僕も豆腐屋へ年期奉公に住み込んで置けばよかった」「君は第一平生から惰弱(だじゃく)でいけない...
夏目漱石 「二百十日」
...惰弱だといわれる...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...いや迷信も無信仰も惰弱も...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...空疎の議論こゑを絶ち、妥協、惰弱の夢破る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...我等は嫌ふ、軽佻を、無智を、惰弱を、妄動を...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...左様な惰弱な徒の言に過(あやま)られ給わぬように...
吉川英治 「三国志」
...その後逐(と)うとう惰弱に流れ...
若杉鳥子 「職業の苦痛」
...こんな惰弱な風はよろしくないといって...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
便利!手書き漢字入力検索