...規定(おきまり)の授業は一時間前に悉皆(しつかい)終つた...
石川啄木 「雲は天才である」
...悉皆(すつかり)胸の中から洗ひ去られた...
石川啄木 「雲は天才である」
...支那の哲学者が言つたやうに(A医学士は哲学者とか袋鼠(カンガルウ)とか自分の知らない物は悉皆(みんな)支那に棲(す)んでゐると思つてゐるのだ)人間一生の「幸運(しあはせ)」は掌面の恰好と大きさとに現れてゐるといふ前置(まへおき)で...
薄田泣菫 「茶話」
...江戸町の方へ行くまでに悉皆(しっかい)売り尽くしてしまいました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...悉皆それを忍ぶことを覚えた...
徳田秋聲 「歯痛」
...若い時の苦労で腰が悉皆俛(かが)んで居た...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...悉皆(みんな)がずらりと座(ざ)を作(つく)つた...
長塚節 「土」
...彼(かれ)は悉皆(みんな)が騷(さわ)いで居(ゐ)る間(ま)に自分(じぶん)の腹(はら)に足(た)りるだけの鮨(すし)や惚菜(そうざい)やらを箸(はし)に挾(はさ)んで杯(さかづき)へは手(て)を觸(ふ)れようとしなかつた...
長塚節 「土」
...悉皆(みんな)が一(ひと)つづゝ掴(つか)んで此(こ)れも其(そ)の端(はし)を指(ゆび)へぎりつと絡(から)んで一度(ど)に引(ひ)くと七本(ほん)の綱(つな)が空(むな)しくすつとこける...
長塚節 「土」
...綱(つな)の周圍(しうゐ)から悉皆(みんな)の形(かたち)づくつて居(ゐ)る輪(わ)が縮(ちゞ)まるやうにして...
長塚節 「土」
...考(かんが)へれば何(なに)も彼(か)も悉皆(しつかい)厭(い)やで...
樋口一葉 「十三夜」
...悉皆あやまりのやうに思はるれど言ふて聞かれぬ物ぞと諦めればうら悲しき樣に情なく...
樋口一葉 「たけくらべ」
...余輩の所見とて必ずしも天下の父母をして悉皆(しっかい)自らその子を教えしめんとするにあらず...
福沢諭吉 「教育の事」
...悉皆帝室の政令たる可きのみならず...
福沢諭吉 「帝室論」
...彼女がドレスを着終るまでの動作を悉皆(すつか)り見極めてしまつた...
牧野信一 「まぼろし」
...悉皆(しっかい)審明...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...悉皆(しっかい)...
吉川英治 「親鸞」
...悉皆(すっかり)...
吉川英治 「平の将門」
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