...溢(あふ)れるような若い生命の息吹きを吹きつけながら近寄ってきた...
高見順 「如何なる星の下に」
...前者の「秋の空尾の上(え)の杉(すぎ)に離れたり」「息吹きかえす霍乱(かくらん)の針」「顔に物着てうたたねの月」「いさ心跡なき金のつかい道」等にはなんらか晴れやかに明るいホルンか何かの調子があるに対して「つたい道には丸太ころばす」「足軽の子守(こもり)している八つ下がり」その他には少なくも調子の上でどことなく重く濁ったオボーか何かの音色がこもっている...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...息吹きは将来へ通う...
豊島与志雄 「今日の条件」
...将来へ息吹きを通わしているものが何と少いことか...
豊島与志雄 「今日の条件」
...すべてを害(そこ)ない凋(しぼ)ます死刑囚の息吹きのせいである...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...そして神の息吹きは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この息吹きのなかに抱擁されようとしている...
豊島与志雄 「高千穂に思う」
...何ものをも肯定する生の息吹き……...
豊島与志雄 「二つの途」
...寝静まってるとは云え人間の息吹きが空気に籠っていて...
豊島与志雄 「道連」
...彼女の香ばしい息吹きが...
豊島与志雄 「未来の天才」
...石炭を食い火を吐き出すそれらの驚くべき文明の馬の息吹きに...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...江戸の息吹きが書けているとしたら……」そのタネ明かしは...
野村胡堂 「胡堂百話」
...酒場のぼろピアノが軋(きし)むほどに熱い息吹きで奏きたてる...
久生十蘭 「キャラコさん」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...馴染(なじ)まない土地の息吹きは荒々しかった...
本庄陸男 「石狩川」
...狭い家のなかに重なりあったような人間の息吹きが...
本庄陸男 「石狩川」
...それは熱い息吹きだった...
吉川英治 「私本太平記」
...荒い息吹きの中にあった...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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