...もう怡(いそ)々した心地になつた...
石川啄木 「鳥影」
...先刻(さつき)の怡々(いそ/\)した光が消えて...
石川啄木 「鳥影」
...靜子は吉野に會釋して怡々(いそ/\)下女の後から出て行く...
石川啄木 「鳥影」
...却つて怡々(いそ/\)してゐるやうなところもあつた...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...彼等は是の平和と安心と怡樂とを果して何處より得來りたる...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...ぼんやり怡(たの)しいあすこを考へながら...
竹久夢二 「砂がき」
...怡雲和尚(温泉開基...
種田山頭火 「行乞記」
...気のおけない怡(たの)しいサルンとなることも考えられないことではなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...あの無数の怡悦(いえつ)を考えつつ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...伊都を筑前の怡土とし...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...なお師父(しふ)は怡(たの)しげに生を肯(うべな)われる...
中島敦 「悟浄歎異」
...其処にこそ現実があり欣怡のあることに想到されるやう...
中原中也 「詩に関する話」
...その理念を対者に怡しますものである...
中原中也 「新短歌に就いて」
...曇りなき怡((よろこ))びはなく...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集≪学校時代の詩≫」
...前和歌山県知事川村竹治が何の理由なく国会や県会議員に誓うた約束をたちまち渝(ほぐ)して予の祖先来数百年奉祀し来った官知社を潰しひとえに熊楠を憤(おこ)らせて怡(よろこ)ぶなどこの類で...
南方熊楠 「十二支考」
...あたかも乾闥婆部の妻女が貴人に召さるるを名誉と心得て同然に怡(よろこ)んだので...
南方熊楠 「十二支考」
...僕が先(さ)つき心を怡ましむるに足る情人と云つたのは此女だ...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「不可説」
...唐津、名護屋(なごや)、怡土(いと)城、太宰府、水城(みずき)、宇美(うみ)、筥崎(はこざき)、多々羅(たたら)、宗像(むなかた)、葦屋、志賀島(しかのしま)、残島(のこのしま)、玄海島、日本海海戦の沖の島なんて見ろ、屈辱外交の旧跡なんて薬にしたくもないから豪気だろう...
夢野久作 「近世快人伝」
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