...それぞれこれに応ずる内容の要求せられねばならないことは明らかであり...
石原純 「社会事情と科学的精神」
...倉庫にある蜜は公共の必要に応ずるやうに殖やしてゆかなければならない...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...今まで寝ころんでいた狂女がその声に応ずるようにむっくり起き上った...
梅崎春生 「日の果て」
...僕は喜んですぐさまそれを応ずるのほかはなかった...
大杉栄 「日本脱出記」
...学校の試験に応ずるやうな...
太宰治 「火の鳥」
...私は夫の註文に応ずるためにギリギリの瀬戸際(せとぎわ)まで試煉(しれん)に堪えて来たけれども...
谷崎潤一郎 「鍵」
...その気配を察して飛衛もまた弓を執(と)って相応ずる...
中島敦 「名人伝」
...このほうで二百五十倍近くの光の変化に応ずることができる...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...学問をするものの理想は何であろう」聴衆は黙然(もくねん)として応ずるものがない...
夏目漱石 「野分」
...しかしてこれに応ずる官能もどのくらい複雑になるか分りません...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...彼は学生の攻撃に応ずるため外出の際必ず匕首(あいくち)を袖(そで)の下に持って防禦(ぼうぎょ)の具となした事がある...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...「丁度よし」響の音に応ずる様に...
野村胡堂 「古城の真昼」
...僕はお雪の声に応ずると同時に...
牧野信一 「沼辺より」
...父親が(訳註)一人以上の息子を有つ時には、農場で必要とされないものは、結婚し得る唯一の機会として、兵役に応ずるか、またはある他の方法で移住しようという気に、強く誘われるのである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...ようやくきざし始めた若干の変調に応ずることができるだけである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ビクリビクリと訊問に応ずるのであった...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...信長の早口は響きの応ずるようだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...常陸源氏に応ずる“坂東平氏(ばんどうへいし)”の概(がい)を以て...
吉川英治 「平の将門」
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