...イタリアの美しい自然を背景として美少年アントーニオと歌姫(うたひめ)アヌンチアータとの悲恋(ひれん)を描(えが)いた『即興詩人(そっきょうしじん)』のごときは忘れがたい作品の一つであるといえよう...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「絵のない絵本」
...かくの如き議論は特に仏蘭西に於てかの離婚しがたき結婚制度の陰影として『自然の法則』の生んだ姦淫を忘れがたいものにするのである...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...墨東は忘れがたい地である...
心猿 「桜もち」
...忘れがたい風景であつた...
種田山頭火 「其中日記」
...忘れがたい旅のおもひでとならう...
種田山頭火 「旅日記」
...忘れがたいくらいの猛烈な雷鳴と電光とがその激湍のような雨と共に始った...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...人が見たらなんでもないこの貧しい記録も自分にとってはあらゆる忘れがたい貴重な経験の総目次になるように思われる...
寺田寅彦 「病室の花」
...それにもその時々の忘れがたい思い出が刻まれてあった...
徳田秋声 「黴」
...和蘭商館長ヅーフにとつては忘れがたい敵役であるし...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...しかるに助かった者には永久忘れがたい恐しい経験である...
新渡戸稲造 「自警録」
...金五郎には忘れがたい追憶になっている...
火野葦平 「花と龍」
...般若の五郎は次第に忘れがたい男になり...
火野葦平 「花と龍」
...なんと忘れがたい楽しさをもって気候のよい日曜日の大散歩の面白さを描いているだろう...
宮本百合子 「カール・マルクスとその夫人」
...低い灌木(かんぼく)になるコウシキというなどは忘れがたい...
柳田國男 「食料名彙」
...もっとも特徴があり忘れがたいのはその声で...
山本周五郎 「青べか物語」
...そのとき父の顔にあらわれた憂愁の色は忘れがたいものだった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...誰もがそれぞれ忘れがたい感銘をうけるに違いない...
山本周五郎 「日本婦道記」
...穆家(ぼくけ)の宴で聞いた「潯陽江頭(じんようこうとう)……」の忘れがたい一曲など思い出して...
吉川英治 「新・水滸伝」
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