...忘れがたい二畳の座敷だったのである...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...私にとっては忘れがたい土地なのだ...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...その見ひらいた澄んだ眼のひどく大人びていてしかもあどけない表情はいかにも忘れがたいものである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...いつか新聞で、かれの自戦記を読んだが、あの文章は、忘れがたい...
太宰治 「男女川と羽左衛門」
...その一節は讀者に忘れがたい印象を殘すが...
シャルル・ゲラン Charles Guerin 堀辰雄訳 「ジャム、君の家は」
...なんと忘れがたい楽しさをもって気候のよい日曜日の大散歩の面白さを描いているだろう...
宮本百合子 「カール・マルクスとその夫人」
...他人にとっては何でもないことも子としては忘れがたい思い出になる昔のことが多くて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その立身出世のことを話しながら幼時の忘れがたい昔語りに熱心ではあるが...
室生犀星 「故郷を辞す」
...精神的にも肉体的にも忘れがたい悲劇のひと幕でございました...
森律子 「三度會つた巡査」
...それが暗々裡(あんあんり)に競技の興奮を忘れがたいものにしていたように思う...
柳田国男 「こども風土記」
...最も忘れがたいわすれ草の記憶である...
柳田国男 「雪国の春」
...もっとも特徴があり忘れがたいのはその声で...
山本周五郎 「青べか物語」
...そのとき父の顔にあらわれた憂愁の色は忘れがたいものだった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...田辺侯爵家の城の美しさも忘れがたいものだと思い...
横光利一 「旅愁」
...ふたりにとって忘れがたい...
吉川英治 「私本太平記」
...穆家(ぼくけ)の宴で聞いた「潯陽江頭(じんようこうとう)……」の忘れがたい一曲など思い出して...
吉川英治 「新・水滸伝」
...その九重(くじゅう)踏破の忘れがたい思い出を...
吉川英治 「随筆 新平家」
...――いやそれよりもっと光圀として忘れがたいことは...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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