...稀(まれ)には彼自身も少年のいることを忘れたように帽子屋(ぼうしや)の飾り窓などを眺めている...
芥川龍之介 「浅草公園」
...」という心が胸にわいてきて足のいたいことも忘れてしまいました...
アミーチス 日本童話研究会訳 「母を尋ねて三千里」
...煙草のことなどはまるで忘れてしまう...
大杉栄 「続獄中記」
...この不快を忘れなかった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...私は忘れてしまっていたのだ...
豊島与志雄 「樹を愛する心」
...忘れないでおいで...
中里介山 「大菩薩峠」
...目釘を忘れたのが不思議だと思ったよ――鍔や柄があっては...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...些細(ささい)な感情などに動かされて、利害を忘れ、長き後(のち)の悔(くい)を残すと――けれど、もしそういう人があったならば、わたしは誇らしく面(おもて)をあげていうであろう...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...さりとも憎(に)くからぬ夫婦(めをと)は折(おり)ふしの仕(し)こなし忘(わす)れがたく...
樋口一葉 「われから」
...若旦那の所いうのを忘れちゃったんだからなにもなりはしない...
久生十蘭 「ユモレスク」
...その年月の長きほどにますます人間世界の事を忘却して...
福沢諭吉 「慶応義塾学生諸氏に告ぐ」
...お母さんの帯の間に蔵はれた歯のことを忘れることが出来ませんでした...
牧野信一 「美智子と歯痛」
...お忘れなさらずに下さりませ」絶代の女形...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...油斷のない狡猾な注意を忘れなかつた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...忘れてしまいもすれば横なまっても伝えられる...
柳田國男 「和州地名談」
...「お忘れですか」隼人はほうといったが...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...僕はその墓が此処(ここ)にあることを忘れて居た...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...自分の暗い影も忘れて...
吉川英治 「江戸三国志」
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