...『僕は貴女に然(さ)う言はれると、心苦しいです...
石川啄木 「鳥影」
...禍(わざわい)が先生と道夫の上に降りかかるようなことがあっては心苦しいからと武平は灰色の頭をふって...
海野十三 「四次元漂流」
...春三郎は自分夫婦が今になつてこの營業を見棄てるのでさへ心苦しいのに...
高濱虚子 「續俳諧師」
...君からこうしたものを頂くことは私も心苦しいが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...心苦しいとは思っている...
太宰治 「新釈諸国噺」
...本家の私等が毎度壊してしまうように取られるのは心苦しいけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...心苦しいように思われた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...ひどく心苦しい...
外村繁 「澪標」
...心苦しいことですけれど...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...僕はわが海軍の軍機を洩(もら)すようで非常に心苦しいのだが...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...叔母の苦(にが)り切ッた顔を見るも心苦しいからと云うは少分(しょうぶん)で...
二葉亭四迷 「浮雲」
...それは自分および会社にとってすこぶる心苦しいことだ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...何とも心苦しいが...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...源氏に心苦しいことであったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...行くだけ行ってすぐに帰るのも心苦しいことであると思いもだえていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あのまま礼をしないのは心苦しいと言って...
吉川英治 「江戸三国志」
...むしろ僕には心苦しい...
吉川英治 「折々の記」
...ジッと弦之丞の安否を待っているのは心苦しい...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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