...地から生え抜いた様に微塵も動かなんだ...
石川啄木 「葬列」
...同情の念など微塵も起さないではねつけてしまいますのに...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...慇懃な小谷さんの平生には微塵もなかった...
鷹野つぎ 「窓」
...キャッキャと声に出して笑い罵(ののし)る様子なぞは微塵もなかったのであった...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...金紗のコートに蔽はれた其服装には現代風のけばけばしい染色は微塵もなく...
永井荷風 「来訪者」
...後暗いことなんぞは微塵もないのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...伝法な調子は微塵もありません...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...人を殺す量見(りょうけん)などは微塵も無い...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...この場合も私情に捉われて遅疑するような事は微塵もなかったのであります...
久生十蘭 「魔都」
...当時は全く心配ごとなど微塵もなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...だがそんなそぶりは今のところ微塵も見せなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...劣等感は微塵も起こらず...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...そんなことなんぞ微塵も意に介しないで...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「墓地へゆく道」
...おみつが泊つてゐようなどゝは微塵も考へなかつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...決して妬ましいという心など微塵も起らなかった...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...そんな勇気なんか微塵もないのよ...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...といっていわゆる名人肌の奇行などは微塵も聞かず...
山本笑月 「明治世相百話」
...寺田はもう微塵も...
蘭郁二郎 「魔像」
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蝕まれた 厭倦 惚れて通えば千里も一里
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