...「あの家には、御主人様しかいないそうです...
...「私は、御主人に愛されているのです...
...「御主人が帰宅するまで、料理を作って待っていました...
...「御主人のお気に入りの酒を探しています...
...「御主人に何かお手伝いができればうれしいです...
...」御主人の御腹立ちにも関(かかわ)らず...
芥川龍之介 「俊寛」
...御主人に知らせないで――ノラ けれども知らせたら命に障つたかも知れない場合ですもの...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...青木さんは御主人役にお肴をおよそひになりながら仰る...
鈴木三重吉 「桑の実」
...御主人はその骨まですつかり鵜呑みにされてしまひました...
薄田泣菫 「茶話」
...とにかくきょうのお土産の御礼にそちらの御主人の宿舎へ明日参上致します...
太宰治 「新釈諸国噺」
...御主人である」と言った...
田中貢太郎 「碧玉の環飾」
...「御主人がお呼びですよ...
豊島与志雄 「自由人」
...お前も一旦の御主人であってみれば...
中里介山 「大菩薩峠」
...御主人」平次は問ひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御主人様はこの春から軽い中風で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...若い者はあれだから困るが」「へェ」「ところで、御主人...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...半月前に亡(な)くなつた御主人權右衞門さんも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御主人は御存じでしょうな」「いや...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その御主人が、召使に手をつけて身持ちにさせ、奧方の嫉妬(やきもち)がひどかつたので五ヶ月の腹を抱へて、私に押しつけられました」「――」平次は舌を鳴らしました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あなたの御主人のお名前をあなたに移して使う習慣を...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...もとの御主人とかで妙な方が訪ねて見えましてね...
三好十郎 「樹氷」
...御主人であったか...
吉川英治 「江戸三国志」
...「すると、御主人には、やはり浮田家の陣所に」「おれはその頃、江州野洲川(やすがわ)にいて、野洲川郷士の一まきと、御陣借をして合戦の先手になっていたのさ」「そうですか、じゃあ、顔ぐらいは合せていたでしょう」「おめえの連れの又八はどうしたい?」「その後、会いません」「その後とは、どこからのその後? ……」「合戦の後、しばらく伊吹のある家に匿(かく)まわれて、傷の療治をしていましたが、その家で別れて以来のことです」「……おい」子を抱いて、もう寝床へ入っている女房へ、「酒がなくなった」「もう、おしまいでしょう」「ほしい、もう今ほど」「今夜にかぎって、どうしてそんなに」「話が、だいぶおもしろくなって来たのだ」「もうありません」「岩公」土間の隅へ向って呼ぶと、そこの板壁の向う側で、犬でも起きるようにガサカサ藁(わら)の音をさせ、「親方、なんだえ」と、潜(くぐ)って出られるほどな戸を押し開けて顔を出した...
吉川英治 「宮本武蔵」
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