...……噫、彼奴(あいつ)、彼奴、小野山の奴、アノ畜生が来た許りに……...
石川啄木 「病院の窓」
...ヘルマー身を起す)何だあれは? こんなに遲く! 愈々やつてきたのかな? 彼奴かしら――ノラ...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...彼奴らの仕業(しわざ)なんだ...
海野十三 「海底都市」
...「彼奴(あいつ)が盗んでいったんですよ...
海野十三 「恐怖の口笛」
...彼奴(きゃつ)らは...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...彼奴はすこぶるの知恵者であり...
海野十三 「蠅男」
...彼奴(あいつ)等はもっともっと悪いことをするんだよ」乞食は銃口を向けられるとぎょっとして暗がりへ隠れた...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「乞食」
...彼奴(あいつ)は腰元(こしもと)の卿(そもじ)の方(はう)が美(うつく)しいのを恨(くや)しがって...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...彼奴(かやつ)の肩をひっ掴むと...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「グロリア・スコット号」
...「然し彼奴(あいつ)もよっぽど困っていたんでしょうから……...
豊島与志雄 「変な男」
...わしは、彼奴を追うから、都合して、すぐ、続け」半分は、馬が、歩み出してからであった...
直木三十五 「南国太平記」
...なんでも、彼奴の先祖は、どいつもこいつも僅かな端た銭のために、霊魂とぼろくそなジュパーン諸共、平気で、おのれを悪魔に売り渡したといふことだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...往々他人に向つて自分のことを「彼奴」と吹聴する癖が出来てゐた...
牧野信一 「鏡地獄」
...彼奴は俺のためにはるばる試験場からいろんな種もみ運んで来ちゃ...
三好十郎 「樹氷」
...兄さんに何の用事かしら」「なーに彼奴等...
山中貞雄 「森の石松」
...「……そうかなあ……彼奴(あいつ)かなア……」セカセカと眼鏡をかけ直しながら三好はうなずいた...
夢野久作 「オンチ」
...彼奴(きゃつ)がどこかに隠して持って来ているに違いないのじゃが……」「昏睡させておいて鞄(かばん)は勿論彼奴(きゃつ)の旅行服の縫目から...
夢野久作 「人間レコード」
...――彼奴(きゃつ)を!」面に朱をそそいで...
吉川英治 「三国志」
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