...もっとも当時愛したのはそれほど品(ひん)の好(い)い色彩ではない...
芥川龍之介 「少年」
...櫨紅葉がとても見事な色彩を持つてゐる...
種田山頭火 「其中日記」
...これは濃い紫色を感じさせずには置かないやうな美しい色彩が突然そこにあらはれて来たからである...
田山録弥 「くづれた土手」
...少し離れて見ると何色ともはっきり分らないで色彩の揺曳(ようえい)とでも云ったようなものを感じる花とがある...
寺田寅彦 「雑記帳より(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...富田渓仙(とみたけいせん)の巻物にはいいところがあるが少し奇を弄(ろう)したところと色彩の子供らしさとが目についた...
寺田寅彦 「昭和二年の二科会と美術院」
...あらゆる色彩の喜びと情緒とを与えた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...色彩や濃淡によって必ず画家自身のものとなる...
豊島与志雄 「絶縁体」
...天井にはいろんな色彩を張り渡してるくせに...
豊島与志雄 「南さんの恋人」
...彩牋堂へはそのまま忘れたように手紙の返事さえも出さず一夏を過して...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...土耳古(トルコ)人の帽子などの色彩...
永井荷風 「十九の秋」
...「まあいいわ……」五彩絢爛(ごさいけんらん)として眼を奪う風景を...
中里介山 「大菩薩峠」
...デパートメントの色彩で...
長谷川時雨 「明治大正美女追憶」
...酒のやうに醗酵した空気や、色彩や、人情が溶けて流れる...
原民喜 「虹」
...インドで犀(さい)を闘わすにその毛を諸色で彩った...
南方熊楠 「十二支考」
...どの顔をも美しく彩るのである...
村山俊太郎 「子どもの世界」
...そこにだけ鮮やかな色彩が乱れている...
山川方夫 「一人ぼっちのプレゼント」
...云い知れぬ興味と色彩とを帯びつつ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...四朱戸(シュコ)門戸ハ紅門(コウモン)ヲ以テ彩(イロド)ル...
吉川英治 「三国志」
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