...何でも慈善会へ引張り出すんですから手間が取れてよ...
泉鏡花 「婦系図」
...大勢の群集のまんなかに引張り出すと...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...兄さんを引張り出すに限るというので...
高村光雲 「佐竹の原へ大仏をこしらえたはなし」
...今度は私があなた方を引っ張り出す...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...隆吉を外に引張り出す癖がついていた...
豊島与志雄 「反抗」
...そして余り切望するでもないことでも引つ張り出すより他仕方なかつた...
中原中也 「その頃の生活」
...君が寄って引っ張り出すのだと理由(わけ)を説明して聞かせた...
夏目漱石 「三四郎」
...あてがわれたる車を重そうに引張り出す...
夏目漱石 「自転車日記」
...わざわざ引張り出すにきまってるわ」「ほかの人? ほかの人とは」お延の眼は床の上に載せてある楓(かえで)の盆栽(ぼんさい)に落ちた...
夏目漱石 「明暗」
...平次を引張り出すまでもなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...吟味与力を引っ張り出すということは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次を外へ引張り出す外に術(て)はなかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...でもこんなトボケたことにつれて兎角引つ込み思案になり勝ちな平次を引つ張り出すガラツ八のいぢらしい工作を知らないわけでもありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...占めと」八五郎は平次を引張り出すのが役目だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...引っ張り出すんだって...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...彼は毎年自分のために一二〇〇フランの金をそこから引っ張り出すしかなかったのだった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...貴婦人連も自分たちの衣裳の着くずれを直すために舞踏室から彼女を引っ張り出す時ででもなければ...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...と手振り身振りで威張り出す...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
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