...嗚呼この底止するところなき Entweder-oder を何としよう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...あなたに書く事は底止(ていし)なく書く事です...
有島武郎 「或る女」
...こうして二人(ふたり)は底止(ていし)する所のないいずこかへ手をつないで迷い込んで行った...
有島武郎 「或る女」
...その底止(ていし)するところ何(いずれ)の辺(へん)に在るべき...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...到底止めるわけには參らなかつたのです...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...動揺混乱底止する所を知らない...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...「臣夙ニ鉱毒ノ禍害ノ滔々底止スル所ナキト民人ノ痛苦其極ニ達セルトヲ見テ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...轉々として底止する所を知らず...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...其の弊の極る所殆ど底止す可からず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...而も其の之れを施して底止する所なきや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...底止(ていし)することなき...
中里介山 「大菩薩峠」
...この快楽は生に向って進むに従って分化発展するが故に――この快楽は道義を犠牲にして始めて享受(きょうじゅ)し得るが故に――喜劇の進歩は底止(ていし)するところを知らずして...
夏目漱石 「虞美人草」
...底止(ていし)するところを知らざるにいたるべし...
福沢諭吉 「経世の学、また講究すべし」
...曾て底止する所を知らざるも亦是れ人生の約束なれば...
福澤諭吉 「人生の樂事」
...其劇論の底止する所を知る可らず...
福沢諭吉 「帝室論」
...何時までも底止(とめど)なく同じことを繰返(くりかへ)されてゐるのであツた...
三島霜川 「平民の娘」
...問題は問題を生んで底止(ていし)する所を知らないのです...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...そんな世話を続行するのは日本亡国の原因を作るようなものだとつくづくこの頃思い当ったせいでもあるんだがね」こうして縷述(るじゅつ)して来ると彼の法螺の底力は殆んど底止(ていし)するところを知らない...
夢野久作 「近世快人伝」
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