...潮の差し引きがあった...
犬田卯 「競馬」
...西洋洗濯代等の諸雑費を差し引き...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...そうしたためにもしこの僅少(きんしょう)な時間を空費したとしても、乗車してからの数十分間にからだを休息させ、こういう時でなければちょっと読む機会のないような種類の読み物を十ページでも読むとすれば、差し引きして、どうしてもこのほうが利益であるとしか思われない...
寺田寅彦 「電車の混雑について」
...差し引きした残りの「物質」はどうなったかわからない...
寺田寅彦 「簔虫と蜘蛛」
...さてこの評論家兼任の作家と評論をやらぬ作家とを差し引いた余りの作家は(?)評論家でなくしてしかも評論をやる作家なわけであるが...
戸坂潤 「文芸評論の方法について」
...ドミトリイ・フョードロヴィッチは差し引きわたしに借りがあるのですぜ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...しかしルイ・フィリップより王を差し引けば...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...もしその差し引が負(マイナス)になれば...
中谷宇吉郎 「米粒の中の仏様」
...汽車と汽船の切符代と雑費を差し引いて...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...このうちの総計188万ポンドは種々の課税分から差し引かなければならず...
アーサー・ヒル・ハッサル Arthur Hill Hassall, M.D. 水上茂樹訳 「食品とその混ぜ物処理」
...それを敷島六個の代金一円八銭から差し引いて六十三銭の金を受け取ると私は夢中で射的場を飛びだしました」「私の精神状態はこれだけのことでがらりと一変しました...
平林初之輔 「悪魔の聖壇」
...我々の賃金の方から差し引くべき二日分の税金を...
正岡容 「わが寄席青春録」
...差し引き吾人の住む天下が...
南方熊楠 「十二支考」
...汽車賃から差し引いた一円の残り金を紙に包んで枕の下に押し込んでやって...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...自分の生活費を差し引いた残りの金の...
三好十郎 「俳優への手紙」
...女の云う逃走用の時間の八分間を前の二十分の余裕から差し引けば...
夢野久作 「暗黒公使」
...息子の無情な仕打ちを差し引いて功徳(くどく)になるように思われた...
横光利一 「南北」
...差し引きどうだろう...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
便利!手書き漢字入力検索