...少しく重い車輛にでもなったら困難はいっそう大きくなるわけだが...
上田広 「指導物語」
...相模灘に近きたりと覚しく波少しくはげしうなりて船も動揺するなり...
上田敏 「月」
...またその後少しく健康をそこない...
上村松園 「画筆に生きる五十年」
...それは少しく諄(くど)いが...
大隈重信 「〔憲政本党〕総理退任の辞」
...八月中旬に至れば少しく御帰国もよろしく候...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...午餐時か夕食頃のごとく来客の混み合う時には少しく手狭を感じて一部の客を御断りするくらいが最も適当の設備というものであります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...これに反して少しく道路より低き所の地盤が最もよろしい...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...この愛國切手は英一君の初めの考へとは少しく性質の異つたものとなつて現れた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...我輩請ふ閣下の爲めに少しく其理由を語らむ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...小泉美枝子は少しく思い悩んでいた...
豊島与志雄 「化生のもの」
...その物質的方面の象(すがた)を少しく指摘することはむだではないだろう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その過ちはどこから来るか?それを少しく述べてみよう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...よつの緒の響のごとくおもほえて風の音きくびはがいけかな少しく登れば...
長塚節 「草津行」
...少しくらい口の悪い連中に見せても「へえ...
中谷宇吉郎 「南画を描く話」
...分れた肉が平衡を保つために少しく前に傾(かたむ)く...
夏目漱石 「草枕」
...「ハテそうしては彼娘(あれ)が……」ト文三は少しく萎(しお)れたが……不図又叔母の悪々(にくにく)しい者面(しゃっつら)を憶出(おもいいだ)して...
二葉亭四迷 「浮雲」
...当時とは少しく違ふ意味でも――...
牧野信一 「思ひ出した事(松竹座)」
...上下の甲板(かふばん)に張られし帆木綿(ほもめん)の幕取り去られ候(さふら)へば少しくむし暑さも直り...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
便利!手書き漢字入力検索