...溜飲(りゅういん)の下がるような小気味よさが小おどりしつつ走(は)せめぐった...
有島武郎 「或る女」
...小気味の好いこと譬へやうも無い程であつた...
石川三四郎 「馬鈴薯からトマト迄」
......
伊東静雄 「わがひとに与ふる哀歌」
...それよりもわたしは今だに覚えている小気味のいい話をして聞かせよう」Nはたちまち笑顔になり...
魯迅 井上紅梅訳 「頭髪の故事」
...小気味よしとも言わんかた無い男であった...
太宰治 「親友交歓」
...まことに小気味よく歩調だか口調だかそろっているようだが...
太宰治 「徒党について」
...初めのうちこそ生活の単調を小気味よく破ってくれもし...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...いるんなら起きて出迎えろ」それをうとうとと小気味よく聞き捨てて...
中里介山 「大菩薩峠」
...わけもない小気味好さを感じたに相違あるまい...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...かくていよ/\青鞜社の全貌を小気味好く描き尽してゐるではないか...
正岡容 「大正東京錦絵」
...小気味よさに堪えかねて来る長崎屋...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...これこそ小気味よう図抜けてゐまツせ...
村上浪六 「上方者の啖呵」
...小気味よく丈夫だ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...小気味はよいが目も当てられない...
吉川英治 「剣難女難」
...それは見る目も小気味よい飲み振りだった...
吉川英治 「私本太平記」
...小気味よく申すことでしょう...
吉川英治 「新書太閤記」
...倶利迦羅紋々(くりからもんもん)の素ッぱだかが、真昼の太陽に、蛇の皮のように光って、小気味よくも、タッタと向うへ逃げだしてゆく...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...下りた所は小気味の悪い淵と淵とをつなぐ小さな激しい瀬であった...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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