...決して単なる江戸趣味の小天地に跼蹐(きょくせき)しているものではない...
淡島寒月 「亡び行く江戸趣味」
...汝は十九世紀の医学は人間という奇蹟的の小天地をことごとく究め尽せしものと思うや...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...――まるで玉で刻んだ小天地のやうな味ひは...
薄田泣菫 「石を愛するもの」
...雜誌『小天地』の編輯をやつてゐました...
薄田泣菫 「詩集の後に」
...雜誌『小天地』の廢刊と同時に京都に移り...
薄田泣菫 「詩集の後に」
...しつかりとこの小天地の別箇の生活のうちに繋いでゐなければならぬ...
薄田泣菫 「独楽園」
...その反映である小天地を形ちづくつてゐると説く美学者もある...
田山録弥 「小説新論」
...籠の中の小天地で女と鳴く音(ね)を競うものは必ず斃(たお)れる...
夏目漱石 「虞美人草」
...ウツクシがつて世間と相遠かる樣な小天地ばかりに居ればそれぎりだが大きな世界に出れば只愉快を得る爲めだ抔とは云ふて居られぬ進んで苦痛を求める爲めでなくてはなるまいと思ふ...
夏目漱石 「鈴木三重吉宛書簡―明治三十九年」
...果してそれらが旨く纏つて一個の小天地を成してゐるか如何か...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...倶(とも)にこの小天地に落ちぬるちょう同情同感の力もて...
福田英子 「妾の半生涯」
...あるいはこの不自由なる小天地に長く跼蹐(きょくせき)せる反響として...
福田英子 「妾の半生涯」
...小天地想の三目を分ちて...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...逍遙子は我文界に小天地想の人間派なきを認めき...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...曲中人物の性格一々活動せる小天地想の作をば勸懲の旨ありとて斥くるものあらむや...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...作家の自己なり、自身なり、其小天地なり、其性情なり、其理想なり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...物力の實の模作を立てずして小天地想を立つ...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...此小天地の中の読者の頭の程度に応じて...
山本宣治 「婦人雑誌と猫」
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