...興味の尋常でないは言うも愚(おろか)な次第だ...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...その事物が尋常でないときには...
海野十三 「地獄の使者」
...却(かえ)って尋常でないようにも思われ...
谷崎潤一郎 「細雪」
...お銀様が馬上の御支配様を見ている眼の熱心さが尋常でないことを知りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...今夜は自分の吹く簫の声が尋常でない...
中里介山 「大菩薩峠」
...柳田の目つきが尋常でないと思いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...精神に尋常でない一種の状態を引き起したのか...
夏目漱石 「行人」
...主人の死が尋常でないといふ噂が立つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ほとんど尋常でないくらいに間口がのびていて...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...四十分もそんなところに立っているというのは尋常でない...
久生十蘭 「春雪」
...課長は彼の挙動の尋常でないのを見て取った...
モーリス・ルブラン Maurice Leblanc 婦人文化研究会訳 「探偵小説アルセーヌ・ルパン」
...その尋常でないと云ふ事柄が却て真理の街(ちまた)を教へる栞になるのだね...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...おやと尋常でないその場の光景に気をのまれた...
宮本百合子 「田舎風なヒューモレスク」
...お佐代さんには慥に尋常でない望みがあり」「必ずや未来に何物かを望んでいただろう...
宮本百合子 「鴎外・漱石・藤村など」
...お佐代さんにはたしかに尋常でない望みがあって...
森鴎外 「安井夫人」
...そのときうしろに尋常でないもののけはいを感じ...
山本周五郎 「つばくろ」
...兄のようすではなにか尋常でないことが起こるように思えました」「矢崎...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...顔色さえも尋常でないようです...
夢野久作 「死後の恋」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??